トランプ氏「現実とは思えない」34の罪で起訴…大統領選のため“記録改ざん”か(2023年4月5日)

トランプ氏「現実とは思えない」34の罪で起訴…大統領選のため“記録改ざん”か(2023年4月5日)

トランプ氏「現実とは思えない」34の罪で起訴…大統領選のため“記録改ざん”か(2023年4月5日)

アメリカの大統領経験者として、史上初めて起訴されたトランプ前大統領。問われた罪は全部で34に上りました。しかし、トランプ氏は法廷で、その全てで無罪を主張しました。支持者を前にした演説では、「こんな大規模な選挙妨害は前代未聞だ」と訴え、徹底抗戦の構えです。

トランプ氏は裁判所に到着する直前、SNSにこんな投稿をしていました。

トランプ氏のSNS:「裁判所に向かっている。逮捕されるなんて、現実のこととは思えない。アメリカでこんなことが起きるなんて信じられない」

トランプ氏が裁判所に到着したころ、その周辺には大勢の人が集まっていました。不測の事態を避けるため、支持者と反トランプ派の間にフェンスが設置されていましたが…。

トランプ支持者:「失せろ!」
反トランプ派:「なんだと!典型的な共和党員だな」
トランプ支持者:「俺は真実を言っている」
反トランプ派:「真実だと?レイシストの旗じゃないか」
トランプ支持者:「トランプを釈放しろ!」
反トランプ派:「収監しろ!」

一時的ですが、身柄を拘束された前大統領。指紋も取られました。記者の呼びかけに一瞥をくれたものの、厳しい表情で入っていきます。

裁判所で行われたのは、罪状認否です。開始前、写真に限って撮影が許されました。その表情は普段のものとは違うように見えます。政権幹部としてトランプ氏を見てきた人も、こう話します。

トランプ政権の広報戦略部長:「まさに“被告人”といった感じで、前大統領があまり見せたことない、重苦しい表情でした。あらゆる状況で主導権を握ってきた人物が、いまや何もできない状態なのです」

今回、トランプ氏が問われているのは、2016年の大統領選に関連した記録の改ざん、合わせて34の罪です。

検察の陳述書:「選挙権を持つ国民から不利な情報を隠すという『犯罪行為』を隠ぺいするため、ニューヨークでの事業記録を繰り返し不正に改ざんした」

検察の言う不利な情報とは、不倫相手がいたというスキャンダルです。それを隠すため、相手2人に口止め料を払ったとしています。さらに「トランプ氏に婚外子がいる」と主張するトランプタワーのドアマンにも口止め料を払ったといいます。そして、口止め料を実際に支払った顧問弁護士に、その費用を返す際「弁護士費用」として計上したことが記録の改ざんにあたるとしています。

マンハッタン地区、ブラッグ検事長:「トランプ氏が虚偽申告を繰り返したのが、2016年大統領選に関わる犯罪を隠すためだと明らかになるでしょう。我々は『法の前ではみな平等』という原則を徹底します」

トランプ氏は全ての罪について無罪を主張しました。裁判所をあとにしたトランプ氏は、再びフロリダへ戻り、自身の邸宅マーアラゴへ向かいます。起訴後、共和党支持者のなかでは、むしろ人気を回復させていたトランプ氏。裁判所への出頭、そして、マーアラゴに戻っての演説は、大統領選へ向けた盛大なショーになるはずです。

トランプ氏:「こんなことがアメリカで起きるとは思いもよらなかった。唯一の罪は、国を壊そうとする連中から“アメリカを守った”ことだ。こんな大規模な選挙妨害は前代未聞だ」

無実を訴える以外はバイデン政権批判などいつもの主張に終始しました。

トランプ氏:「もはやアメリカは破綻した国家、落ちぶれた国家なのだ。急進左派が法執行機関を使って選挙介入をたくらんでいる。許すものか」

演説は意外なほど短く、25分程度で終了。支持者向けの場にもかかわらず、笑顔は少なく、いつもは見せるダンスもありませんでした。トランプ氏の心理にどんな変化があったのでしょうか。

トランプ弁護団、ブランシュ弁護士:「(Q.起訴内容を見たトランプ氏の反応は)動揺、いら立ち、失望感、怒りをあらわにしていました。でも、やる気に満ちていました。これで彼が立ち止まるわけがない」

バイデン大統領はコメントせず、静観を貫いています。

ホワイトハウス、ジャンピエール報道官:「大統領は、時間が許せばニュースで確認はします。ただし、大統領のきょうの優先事項ではありません。(Q.トランプ氏の動向を大統領と話したか)いいえ。私も進捗(しんちょく)を見守っていないし、大統領と話してもいません。優先事項ではないのです」 (C) CABLE NEWS NETWORK 2023
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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