【解説】京都市バスが“二重運賃”導入へ 値上げで観光客は2倍に?オーバーツーリズム対策なるか?

【解説】京都市バスが“二重運賃”導入へ 値上げで観光客は2倍に?オーバーツーリズム対策なるか?

【解説】京都市バスが“二重運賃”導入へ 値上げで観光客は2倍に?オーバーツーリズム対策なるか?

京都市が、市バス運賃を“二重運賃”にする方針を明らかにしました。市民の運賃を下げる一方で、観光客の料金を引き上げ、“都人”の不満を和らげる狙いがあるとみられます。オーバーツーリズム対策につながるのでしょうか。

 オーバーツーリズムが社会問題となっている屈指の観光地、京都。シーズンにもなると…。

 (報告・切通大雅記者)
 「バスが発車した直後なんですが、すでに行列ができあがっている状態です」

 バスの混雑が激化。次々と乗客が乗り込んでも、すぐ満車に。バスは行列を残したまま出発してしまいました。こうしたバスの混雑が常態化する京都では、生活への影響や不満を訴える声が上がっています。

 京都市民
 「もう10分以上待ってんねんけどな」
 「いつも乗れへん、いっぱいで。イライラしている。市は考えなあかんと思う」

 そこで京都市が導入を検討しているのが、「市民」と「市民以外」で料金を分ける「市民優先価格」です。運賃が変わらない「均一区間」を京都市民の場合、大人230円から200円に値下げ。その一方で、観光客を含む市民以外は350円~400円程度に値上げする見込みです。

 市民と市民以外の識別は、交通ICカードなどにマイナンバーカードの情報をひもづける方法を検討してます。実現すれば、オーバーツーリズム対策として二重運賃が導入される全国初の事例となります。

 京都市・松井孝治市長
 「多くの観光客に京都市観光を楽しんでいただいている。その反面として交通混雑などもある。“観光の果実”が京都市民に実感できる、市民にとってプラスがあると」

 京都市は運賃改定による収入で値下げした分を補うほか、オーバーツーリズム対策などに充てると説明。二重運賃にすることで市民が“観光の恩恵”を受けられるとしています。

 京都市民
 「(市民の運賃値下げは)いいことやと思いますよ。年が年ですから、車も乗れんようになりますから。結構なことやと思います」
 「もっと根本的なことを変えないと。(市民以外の値段)上げたくらいでは」

 歓迎する市民がいる一方で、疑問の声も上がる市バスの二重運賃。京都市は、2026年度中に運賃改定に関する条例改正案を提出し、27年度から導入したい考えです。

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■京都市バスの運賃 二重運賃でどう変わる?

(中谷しのぶキャスター)
 具体的に価格がどう変わりそうなのかと言うと、現在は大人230円のところ、京都市民は30円引きの200円、市民以外は350円~400円程度と見込まれています。

 2027年度から導入したいという方針です。

 では、京都市民かそうでないかを見分ける方法ですが、交通ICやクレジットカードをマイナンバーにひもづけることが検討されています。

 こういったケースはどうなるのかを具体的に見ていきます。

 “京都市民以外”の方で、例えば(京都市内の)病院に行っているという方や、京都以外の府県から(京都市内の)会社に勤めたり、大学に通っているという方もいらっしゃると思います。

 通院・通学など頻度に応じた割引が検討されているということです。また定期券の値段は据え置きすることも予定されているということです。いますぐ何とかしてほしいという方もいらっしゃいますよね。

(指宿文 解説委員)
 特に通院ですよね、お身体が不自由な方やご高齢者の方、なぜ混むのかと言えば、便利なんですよ。一番移動に便利なのが市バスだったりするので、便利さを残してどうすみ分けるかっていうところ、もうちょっと工夫ができる余地は残されているような気がします。

(中谷しのぶキャスター)
 混雑対策は今すでにいろんな取り組みも行われています。例えば、観光地を回る「観光特急バス」というのも運行されているんです。京都駅や清水寺など観光地を回ってスーツケースなども乗せられるバスなんですが、現在1日平均2200人ほどが利用されているということです。

 混雑緩和のためにも増便したいようですが、運転手不足でなかなか難しい現実があるということです。

 また地元の自治会などが運行している住民専用のタクシーもあります。地元住民らを対象に、紅葉で人が混みそうな期間中に10か所の停留所を約20分で回るというサービスの無料乗車券を配布したそうなんですが、周知不足で利用者が少ない実情でした。 

(中谷しのぶキャスター)
 市民の皆さんの声なんですけれども比較的肯定的に捉えている方が多いようです。
京都市民の70代女性からは「観光客が多くてバスに座れないから賛成」、
兵庫県民の30代女性からは「観光で来ているから50円くらい高くてもいい」、
京都市民の30代女性からは「子どもがいるのにバスが混んでいて乗れないこともあるのでありがたい」などの声がありました。

 一方で、京都市民の80代女性からは「乗りたい人は乗るから、結局、混雑は緩和されないのでは」など、混雑緩和に本当に効果があるのか懐疑的な声もありました。

 京都市・松井孝治市長は「市民に観光都市のメリットをとにかく感じてもらいたい」と話しています。京都市交通局によると、今回のことは混雑の対策ではないということなんです。では市民はどういったメリットを感じられるのかー

 30円引きで安いということで、多少混んでいても不満が解消されるのではないかといったメリット。また市民サービスの維持、来年度は燃料高騰や運転手不足の処遇改善などで約9億円の赤字が見込まれているそうです。

 今回検討されている市民以外の値上げ分で、こういった赤字を改善したい、それによって市民サービスが維持されるメリットを感じてほしいということなんです。

 なんとか納得できる形で進めてほしい、あとは実効性が問われるのかなとも感じます。

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