【世界遺産】超絶景 吉野山 一斉に3万本 達人おすすめ「散らずの桜」とは(2023年3月30日)

【世界遺産】超絶景 吉野山 一斉に3万本 達人おすすめ「散らずの桜」とは(2023年3月30日)

【世界遺産】超絶景 吉野山 一斉に3万本 達人おすすめ「散らずの桜」とは(2023年3月30日)

 30日は全国的に4月中旬並みのポカポカ日和となりました。世界遺産の秘境、奈良県の吉野山では3万本の桜が一斉に咲く、異例の事態となっています。

■吉野山 世界遺産で“超絶景”

 取材班が目指したのは吉野山です。修験道の侵攻の地として、山全体が世界遺産となった奈良県吉野山。秋は紅葉で山々が赤く染まり、冬は白く染まる奈良の名勝です。まずはロープウェーに乗り、上千本エリアを目指します。“日本一”とも称される3万本の桜を目指し、各地から観光客が殺到しています。

 愛知からきた近藤さん一家4人。徒歩で上を目指します。途中、道行く人と桜談議に花を咲かせます。寄り道もしながら、歩くこと30分ほど。目指す花矢倉展望台に着きました。3万本の桜が作る絶景です。遠く、市街地を見渡す山。眼下に下千本や中千本など3万本の桜が色とりどりに点在する絶景です。

 はるばる来た外国人の姿も見えます。

 スウェーデン人観光客:「パノラマビューが美しい。『日本で4月にすべきこと』としてネットに紹介されていました。そこで桜を見るなら、ここがベストだと知りました」

■秘境グルメも

 展望台にある茶屋では、ここでしか食べられない“秘境グルメ”も…。

 地元奈良県産の葛を使った「葛餅」。わらび餅よりかみ応えがある、ここでしか食べられない山グルメです。

 観光客:「ちょっと寒天みたいな感じ。風情があって良い」

 一斉に咲いた3万本の桜。ただ、半世紀見続けていた店主は異変を感じていました。

 子守茶屋・松本政代さん:「今年は本当に3月に咲くというのが珍しい。下・中・上・奥と普段は順々に咲いていく。だけど、いっぺんに咲いたので早い」

 その桜も、危機にさらされています。

 吉野町観光ボランティアガイドの会・密井高利さん:「桜って傷を嫌う」

 傷だらけの桜。意外な犯人が浮かび上がりました。

 3万本の桜が作り出す絶景。世界遺産に指定された奈良・吉野山です。夜はライトアップされ、ひときわ美しさが引き立ちます。

■“達人”おススメ「散らずの桜」

 吉野山でガイドを務める密井さん。

 吉野町観光ボランティアガイドの会・密井高利さん:「桜の話をすると心がウキウキする。東京であろうが海外でも自分が楽しめる」

 そんなガイド・密井さんのおすすめのスポットがこちらです。

 吉野町観光ボランティアガイドの会・密井高利さん:「おすすめスポットで大きなしだれ桜。別名“散らずのサクラ”」

 上千本エリアにある吉野水分神社。境内にある桜は4月まで楽しむことができます。

 吉野町観光ボランティアガイドの会・密井高利さん:「お社が三方(桜が)囲まれている。風とかで花びらが散りにくいということで“散らずのサクラ”と言われている」

 実はこちらの吉野山。現在ある桜スポットの奥に新たなスポットを作ろうとしています。およそ3000本を植樹していますが、意外な天敵が出現しています。

 吉野町観光ボランティアガイドの会・密井高利さん:「これぐらいまで大きくなるようにしないとシカが食べる」

 シカです。桜の木を食べてしまう食害が相次いでいました。

■「桜の木は甘い」天敵シカとの戦い

 吉野町観光ボランティアガイドの会・密井高利さん:「桜餅ってあるように桜の木は甘い。『甘い』というのはシカも知っている。(シカが)樹皮を食べるとそこから枯れてしまうので育たない」

 ネットを張るなどして対策を練り、桜を育てている人々。次世代に桜を残そうと、知恵を絞っています。

 吉野町観光ボランティアガイドの会・密井高利さん:「この木が35年とか40年なった時すべてそろうと、すごく良い景色になると思う」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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