窮地?「行政文書」認定も“不正確”主張 高市早苗氏「辞職迫るなら立証を」(2023年3月7日)

窮地?「行政文書」認定も“不正確”主張 高市早苗氏「辞職迫るなら立証を」(2023年3月7日)

窮地?「行政文書」認定も“不正確”主張 高市早苗氏「辞職迫るなら立証を」(2023年3月7日)

 安倍元総理の隣にいるのは当時の礒崎元総理補佐官。放送法の政治的公平性を巡って、元補佐官が新たな解釈を示すよう、働きかけたとされる文書。7日総務大臣はこの文書は、総務省が作成したものだと認めました。どんな意味を持つのか、専門家に聞きました。

■総務大臣「すべて総務省の行政文書」

 松本剛明総務大臣:「すべて総務省の行政文書であることが確認できましたので、本日午後を目指して、公表できるよう準備を進めております」

 総務省の行政文書であると確認されたもの。それは先週、立憲民主党の小西議員が公表した内部文書です。

 立憲民主党・小西洋之議員:「放送法の解釈変更と言わなければいけないし、変更というより、放送法の法規範を破壊するものだと思います」

 文書に記されているのは安倍政権下、当時の礒崎総理補佐官が放送法の「政治的公平性」を巡り、総務省に対して行った働きかけです。

 放送法の政治的公平性について、政府は長く「一つの番組ではなく、放送事業者の番組全体を見て判断する」と解釈してきました。しかし2015年5月、安倍政権は新たな解釈を示しました。

 高市早苗総務大臣(当時):「一つの番組のみでも、極端な場合におきましては、一般論として、政治的に公平であることを確保しているとは、認められないと考えます」

 文書に記されたやりとりは、この答弁の数カ月前から始まります。礒崎補佐官の発言として、「一つの番組でも明らかに、おかしい場合があるのではないか」などと、新たな解釈を示すよう、働きかける様子が記録されています。また文書には、当時の安倍総理が追認する様子もあります。

 ジャーナリスト・白鴎大学名誉教授、後藤謙次氏:「この放送法4条によって、いろんな各局が自由に番組を作っていた。安倍さんはそれはおかしいんじゃないかと。政権に対して、けんかを売るような場面もあると。それはメディアなんですから、当然のことなんですが、そこを断ち切って、このメディアをきちっと自分たちのコントロール下に置きたいと」

 政府は2016年2月、「一つ一つの番組を見て、全体を判断する」との見解を発表。国会では、放送局の電波停止の可能性にも言及しました。

 高市早苗総務大臣(当時):「全く改善されない。公共の電波を使って、全く改善されない。繰り返されるという場合に、それに対して何の対応もしないということを、ここで約束するわけには参りません」

 ジャーナリスト・白鴎大学名誉教授、後藤謙次氏:「いざという場合に、政府、政権側に停波の余地を残す権限を与えたのが、この政府統一見解だった。極端な例でいえば、この番組を潰したい、あのコメンテーターを潰したいとうことを権力側が抱いた時、一つ一つの番組の中で整合性を取らないと放送法違反だと、認定できる余地を作った」

■当時の総務大臣 高市早苗氏の見解は

 文書には高市大臣も登場します。

 立憲小西議員が公開した文書:「苦しくない答弁の形にするか。それとも民放相手に徹底抗戦するか」

 高市経済安保担当大臣:「全くそれは捏造(ねつぞう)文書だと、私は考えております」
 立憲民主党・小西洋之議員:「仮にこれが捏造でなければ大臣、そして、議員を辞職するということでよろしいですね」
 高市経済安保担当大臣:「結構ですよ」

 文書は7日、行政文書であると確認されました。

 高市経済安保担当大臣:「私に関しての部分は、4枚でございますけれど、私はこれは不正確であると、理解をいたしております」「私に対して大臣を辞職する。議員を辞職する、ということを迫られるのであれば、場合によっては、この4枚の文書が、完全に正確なものであるということを、相手様も立証されなければ、ならないんではないでしょうか」

 松本総務大臣も記載内容の正確性を精査するとしています。

 松本剛明総務大臣:「一部について、関係者の認識が異なる部分があるなど、正確性が確認できないものがある。その部分については引き続き、精査、確認を進めている」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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