発熱外来ひっ迫“鬼電”が・・・医師がシステムに警鐘(2022年2月2日)

発熱外来ひっ迫“鬼電”が・・・医師がシステムに警鐘(2022年2月2日)

発熱外来ひっ迫“鬼電”が・・・医師がシステムに警鐘(2022年2月2日)

 発熱外来があるクリニック。院長のスマートフォンは、いつもこんな状態だそうです。

 いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:「ちょっと異常ですよね。鬼のように電話が鳴るので『鬼電』と、うちの家内が呼んでますけど」

 朝10時に診察開始のため、9時半以前の電話はスマホに直接転送されるよう設定していますが、着信歴は、毎日この状態ですぐにバッテリー切れに・・・。その件数は。

 いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:「ほんとに消えちゃうんですよね。あまりにも多すぎて。前の日の着信歴とか絶対、見られないです」

 診察が始まると、今度はクリニックの電話が鳴りやみません・・・。

 看護師:「お問い合わせが多くなっていまして、枠が今いっぱいになっている」

 先週はキャンセル待ちが最大で70人の日も・・・。クリニックも大変ですが、本当に大変なのは「患者」です。

 医者:「ここにお電話頂いたのも、きょう?」

 母親:「きのうですね」

 医者:「きのうか、ごめんなさいね。キャンセル待ちで」

 母親:「結構、埋まっているところは埋まっていて」

 こちらの女の子は2日前から高熱の症状があるそうです。

 女の子:「ちょっと、頭痛い」

 医者:「感染しているかもしれない」

 伊藤院長は、患者が直接、発熱外来に問い合わせる今のシステムに限界があり、「発熱相談センター」などで集約する必要性があると訴えます。

 いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:「開業医の先生たちは皆死んでいるというか、実際は電話だけじゃなく『患者さんもパンクしている』ので、多分とんでもないことになっていると思うんですよね。とんでもない医療崩壊をきたしているんだけど、それに気付けないシステム(になっている)」

 当然、医療の方でも問題が。

 いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:「『抗原検査』に関しても・・・今、院内に残っているものが30人分くらいはあるんですけども。今、(検査キットを)発注しても次にいつ入るか分からない状態で」

 院内にあるPCR検査機が使用できず、外部に検査を依頼しているそうですが、その検査会社も逼迫(ひっぱく)状態のため結果が出るまでに3、4日かかることも・・・。

 基礎疾患がある人などの重症化リスクが高まる恐れもあり、深刻な状態が続いているそうです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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