強制送還の4人“カネの流れ”判明 “運び屋”新証言「彼女がすべて知っている」(2023年2月15日)
フィリピンから送還された4人の容疑者について、特殊詐欺事件でだまし取ったとされる金の流れが明らかになってきました。キーパーソンはフィリピン国内にいる渡邉容疑者の妻とされる女性です。
被害金額60億円以上に上るとみられる特殊詐欺事件で逮捕され、一連の強盗・窃盗事件への関与が疑われている4人の容疑者。警視庁は4人が所持していた約15台の携帯電話などを解析したところ、数台はロックの解除に成功しましたが、データがほんどない状態だったとことが分かりました。
社会部警視庁担当・山木翔遥記者:「警視庁は数台の携帯電話が初期化されているか、すり替えられた可能性があるとみています。当然こうした対策を事前に行っていることは想定内ですが、残念であるとも聞いています。しかし、仮にデータが削除や初期化されていても、さらなる解析で残されたデータが復元できるケースもあり、今後、復元を試みると同時に残りの端末の解析を進めるとみられます」
一方、金の流れについては、その一部が分かってきました。2019年、フィリピンのマカティで特殊詐欺グループの拠点が摘発され、日本人の男36人が拘束された舞台にヒントがありました。
特殊詐欺事件の拠点となった建物は今もまだ残されています。渡邉優樹容疑者(38)は、この建物を語学学校を開くとして買い取りを持ち掛けたということです。
関係者らによりますと、廃業したホテルだった建物を渡邉容疑者はフィリピン人の実業家から約3億円、4年間の分割払いで購入する契約を結んでいましたが、その支払いに充てられたとみられるのが特殊詐欺で手にした金だったとみられています。
当時、フィリピンに現金を運んだと話す男性は特殊詐欺事件で逮捕されましたが、犯罪で得た金とは知らなかったとして不起訴になっています。
フィリピンに現金を運んだと話す男性:「(Q.運んだ金の名目は何ですか?)ビルの購入代金です。マカティにある7階建てのホテルです。英語学校、イングリッシュスクールをやるということで買ったそうです」
この男性は5回から6回、総額約7000万円の現金を運び、マニラの空港で「A」という人物に渡していました。ANNでは、そのAという人物に取材。すると、現金をさらに別の人物に渡していたことが分かりました。現金の受け渡しは複数回に及び、そのいずれも渡邉容疑者の妻とされる女性が受け取っていたといいます。
現金は運搬役の日本人男性から「A」へ、そしてAから渡邉容疑者の妻とされる女性に渡されていたということです。
渡邉容疑者の妻とされる女性に現金を渡した場所は、いずれもマニラにあるカジノ施設でした。関係者によりますと、当時、このカジノ施設には渡邉容疑者が滞在していたことが判明。現金は妻とされる女性を通して渡邉容疑者に渡っていた可能性が出てきました。渡邉容疑者の妻とされる女性はどんな人物なのか…。
フィリピンに現金を運んだと話す男性:「1回、会ったことがあるんですよ。日本語分かるんですよね。彼女はすべてを知っています。彼女がすべて(渡邉)優樹容疑者のお金を握ってます。金庫番です」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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