目玉商品届かず…営業休止続く店も “最強寒波”の影響長期化(2023年1月28日)

目玉商品届かず…営業休止続く店も “最強寒波”の影響長期化(2023年1月28日)

目玉商品届かず…営業休止続く店も “最強寒波”の影響長期化(2023年1月28日)

強い寒気の影響で、日本海側では28日(土)も大雪となりました。一方、場所によっては今も大規模な断水が続くなど、列島を襲った“最強寒波”の被害が各地で続いています。

▼新潟・魚沼市 平年の1.5倍の積雪

(山田直喜ディレクター)
「こちらのお宅もですね、一階部分が雪に埋まっているようにこちらからだと見えますね」

平年のおよそ1.5倍の積雪となっている、新潟県魚沼市の守門地区。雪は住宅の2階に迫っていました。

(守門地区の住民)
「今年は特別だね。ずっと降ってる。だから雪のやり場がなくなってきた」
「もう積もった雪と落下した雪で家ごとカマクラみたいな状況になるので」

洞窟のようにみえるのは…雪に埋もれた車庫でした。除雪も一苦労です。

▼鳥取では「集落孤立」

(仁科健吾アナウンサー)
「このあたりかなり深いですね、風が吹くと雪が舞って視界も悪くなってきました」

27日から28日にかけ40cm以上も積もった鳥取県大山町。取材中、止まっている数台の車に遭遇しました。

(仁科アナウンサー)
「スキー場の駐車場付近なんですが、車がスタックして渋滞ができています」

スタッフも手伝って、救出。ところがその後も、スタックする車が相次ぎました。
鳥取市内では7つの集落が孤立状態に。

(報告:後藤龍彦)
「たくさんの木が倒れて国道をふさいでしまっています」

県によると、倒れた電柱や木が国道をふさぎ、一時およそ800人が孤立しました。

米子市では28日、およそ6時間にわたって大雪警報が発表されました。夜勤明けだという男性は、車で帰宅するために、早朝から雪かきに追われました。

(夜勤明けの会社員 槇原淳一さん)
「例年(雪は)降る所ではあるんですが積もらないんですよ。予想してませんでした」

28日、山陰地方に流れ込む形で、雪雲が発達しやすいライン「JPCZ」が発生。山陰地方から近畿北部にかけて大雪をもたらしました。JR西日本は鳥取県内の山陰線などで、28日終日、運転をとりやめました。

(埼玉に帰りたい男性)
「今日戻る予定だったんですけど、「特急やくも」が全線運休になっちゃってるんで、飛行機に切り替えて何とか帰ろうかなと思っています」

▼物流にも影響甚大

大雪が続く中、影響が懸念されるのが「物流」です。まだ“モノ”が届いていない場所もあります。今週、観測史上最大の積雪を記録した岡山県津山市。

(鈴木闘匠ディレクター)
「臨時休業の張り紙があります」

(倉敷ぎょうざ津山店 赤田明美さん)
「商品が届かないんですよ、雪の影響で」

「倉敷ぎょうざ」をメインに提供しているこの店では、同じ県内の倉敷の工場からぎょうざが届かず、25日から臨時休業が続いています。岡山県などでは雪の影響で運送会社が荷物の預かりを停止。ぎょうざの発送再開は、早くて29日からだといいます。

▼影響続く”10年に一度”の強烈寒波

今週、各地で大雪をもたらした、10年に一度の強烈寒波。その影響は現在も続いています。

水道管の凍結や破裂に伴う漏水が相次ぎ、大規模な断水が続く石川県。特に輪島市では、給水にあたる人員や機材が足りず、石川県は、自衛隊に災害派遣を要請しました。

新潟市内でも各地で水漏れが発生。工事業者の千代田設備は今回の寒波で、およそ800件の修理を行ったと言います。

(千代田設備 中村宏一さん)
「正直、人手が足りていない状態」

新潟市は、28日午後10時から8時間、大規模な計画断水を行う予定でしたが、節水の呼びかけ効果が認められたことなどから取りやめました。

(新潟市民)
「良かったです。助かりました、本当に。お風呂の水をとっておいて、トイレに使おうかなと思っていた」
「また雪が降るかわからないので、節水するように心がけようかなと」

▼関東の観光地でも続く影響

(山田直喜ディレクター)
「草津温泉です。現在の気温はマイナス5℃です。風も吹いていまして非常に寒いです」

28日で4日連続の真冬日となった、群馬県草津町。25日には、今季最強寒波の影響で、1月の観測史上最低となる、マイナス15.5℃を記録。

(観光客)
「“極寒の草津に行きます”という感じで心構えしてきた」

雪と寒さに慣れているはずの飲食店も、3日連続で臨時休業に追い込まれました。24日と25日は吹雪で予約客全員がキャンセルとなり臨時休業。26日は水道管の凍結が発覚ししたため臨時休業に。

(おでん仙楽 蕪木信行さん)
「だいたい草津町の一般家庭も含めて、水道管には凍結しないように電熱線が巻いてある。だけど、それももう効かなかった」

草津温泉周辺の道路には、温泉の熱を利用した融雪機能もついています。

(おでん仙楽 蕪木信行さん)
「うちのお店の前なんかでも、温泉の熱が入っているので、ある程度の雪だと溶かしちゃうが、その融雪も追い付かなかった」

今後に備え、店内の水道管には、電熱線を増設予定だと言います。

▼農業にも大打撃

28日、今シーズン一番となる36センチの積雪となった、鳥取県倉吉市。こちらの農家では25日、10棟ある農業用ハウスのうち、3棟が全壊しました。

(真栄農産 藤井義人社長)
「これがストックという彼岸用の花になるが、多分全滅になると思う」

被害額は少なくとも500万円になると言います。

▼雪以外の影響で大打撃を受けた農家も

10年に一度の強烈寒波で、およそ200台の車が立ち往生するなど、大混乱となった長崎県。日本一の収穫量を誇る「びわ」も、思わぬ理由で大打撃を受けました。

(森果樹園 森純幸さん)
「あの辺が一番ひどく風を受けているところですね」

今季最強寒波からびわを守るはずだった農業用ハウス。破壊したのは、風速20メートルを超える強風です。5月に収穫を迎えるはずだったびわが、氷点下で長時間さらされてしまいました。

(森果樹園 森純幸さん)
「中身はもう真っ黒くなってしまって、一度凍って腐っているので、もうぶにょぶにょしている」

びわの9割以上が腐ってしまったと言います。

(森果樹園 森純幸さん)
「売上ベースで言うと、700万~800万円の減収になりますね。精神的にも応えますよね」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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