郵便局も休止“綱渡り”の現場・・・待機期間は短縮へ(2022年1月28日)

郵便局も休止“綱渡り”の現場・・・待機期間は短縮へ(2022年1月28日)

郵便局も休止“綱渡り”の現場・・・待機期間は短縮へ(2022年1月28日)

新型コロナウイルスの濃厚接触者について、岸田総理は28日、自宅などでの待機期間を、これまでの10日間から7日間に短縮する方針を表明しました。
岸田総理:「専門家の意見や新たに判明した科学的根拠を踏まえて、一般の方は10日間から7日間に変更。エッセンシャルワーカーについては、2回の検査を組み合わせ、5日目に解除する」

無症状の感染者についても、療養期間を短縮する方針を明らかにしました。
後藤厚生労働大臣:「無症状患者の療養解除基準についても、検体採取日から7日間を経過した場合、療養解除を可能とする」
いずれの期間短縮も、28日から適用されます。

爆発的な感染拡大の影響は、各地で出ています。全国で、50以上の郵便局が窓口の業務を休止しました。コンビニも、一時休業する店舗が出ています。北海道小清水町では、町長や役場職員ら33人が感染するクラスターが発生。役場の機能を、最低限にまで縮小しました。

56人が暮らす児童養護施設では1月に入り、職員1人と子ども3人が感染。濃厚接触者も相次ぎました。いまも綱渡りの状態が続いています。政府がエッセンシャルワーカーについて、濃厚接触者の待機期間を短縮する方針を示しましたが、これに対し、こう話します。
子どもの家・早川悟司施設長:「復帰するために『検査してください』と言っても、病院にキットが足りていなくて、『症状のない方の検査はできません』と言われている。検査キットに関しては、生活施設で仕事を止められないところ、優先的に検査キットを回していただくとか、そういったことがあれば非常にありがたい。(復帰のときに)検査ができないまま期間だけ短くなって復帰するというのが本当に大丈夫なんだろうかと。感染拡大防止と子どもたちの養育をいかに両立させるかが難しい」

全国の感染者は、28日、初めて8万人を超え、重症者も前の日から160人増えています。大阪府で初めて1万人を上回るなど、23の都府県で過去最多を更新です。

東京都の新規感染者は1万7631人。緊急事態宣言の要請を検討するとした病床使用率50%に達するのは、もう時間の問題です。
小池知事:「いまの確保病床6189。感染者の重症度、病床使用状況など考慮しながら、必要なところで状況を確認しながら進めたい」

隣の神奈川県も、感染状況は深刻です。そこで28日から、全国で初めてになるという新たな取り組みを始めました。
黒岩知事:「緊急簡易的対応として、医療機関を受診せず、本人のセルフテスト等の陽性判明から即座に自主的に療養を開始し、ITによる健康管理サービスを受ける自主療養を選択できる仕組みを構築した」

これまで陽性と判断するには、医師の診断と確定検査が必要でした。それが今回、自ら市販の抗原検査キットなどを使い、陽性の結果が出たら、診断と確定検査を省略して“感染者”と判断。病院に行かなくても、自宅などで自主療養を始められることにしました。対象は6歳~50歳未満で、基礎疾患がない重症化リスクの低い人に限られます。自主療養は、強制というわけではなく、医療機関にかかることも選べる形です。

なぜ、この仕組みが必要になったのでしょうか。神奈川県のコロナ対策を指揮する阿南統括官に聞きました。

神奈川県医療危機対策統括官・阿南英明氏:「いま我々が闘っているオミクロン、これは大きく性格・性質違うもの。例えるなら“オミクロン病”と闘っている。決して重症化する率は高くない。軽症ばっかりのオミクロンのために、たくさんのリソースが取られてしまっている。こういったことを私たちは受け止めて、もっと賢く変えていく。対応の仕方を変えていく」

自主療養することにした人は、県のシステムに登録が必要です。すると健康観察のため、自動でLINEが来るようになります。ただし、パルスオキシメータ―や食料は配布されず、自分で調達しなければいけません。

神奈川県では自主療養を選ぶこともできるのに、発熱外来には、ひっきりなしに患者が訪れます。大橋院長が28日、70人の患者から話を聞いたところ、自分でキットを購入して検査できた人は、2人しかいなかったといいます。
多摩ファミリークリニック院長・大橋博樹さん:「神奈川県の自主療養を軌道に乗せるためにも、検査キット全体が市民の手元に届かなきゃいけないことがキーになるが、本当にキットが足らないので、それがないと話にならない」

神奈川県医療危機対策統括官・阿南英明氏:「実際に入手は医療機関も難しいので、困難だと思うが、恐らく2週間程度で大量に流通するようになる。入手できるようになれば購入して、そちら(自主療養)に流れる。デルタ株のような急変は想定しがたいというのがわかってきている。ゼロリスクでは恐らくないが、もともと私たちが生きているこの社会自体がゼロリスクではないので同じ。普段の日常生活と同じことにしませんかという考え方」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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