工事ミスで“4億円損失” “市の全職員減給”で穴埋め…“前代未聞の対応”市長語る(2022年12月23日)
下水道工事の設計ミスで生じた4億円の損失を市職員全員の給与カットで穴埋めするという異例の事態。その前代未聞の対応について、市長がインタビューに応じました。
■工事ミスで…マンホールから“汚水”
茨城県常陸太田市で今年4月、住宅団地の下水道工事で設計ミスがあり、マンホールから汚水があふれ出ました。
また、6月にも区画整理事業を進めている土地で、同様の不備が発覚するなど、設計ミスが相次いでいます。
近くに住む人:「常識外れの結論で、工事を進めたことには、皆、怒りは感じていますね」
■“全職員減給”6200万円余り捻出
さらに問題となったのが、一連の設計ミスによってかかる改修工事などの費用でした。その額、およそ4億円です。
市は“全額を税金で負担することは市民の理解を得られない”などとして、全職員563人の給与を減額して、改修費用の一部に充てる条例案を議会に提出しました。
宇野隆子市議:「組合との合意、合意と言われておりますけれども。本当にこれはですね、組合も納得して、そして合意されたのかと」
根本仁市議:「今回の議案では、減額するための法的根拠や合理的な理由がありません」
議会では反対意見も出ましたが、結局、賛成多数で可決。来年1月から1年3カ月の期間、一般職員は給与の1%~2%、市長ら特別職は5%の減額となりました。
また、市議17人の議員報酬も2%カットします。
市によると、新卒職員は給与が18万2200円なので、1822円。課長クラスはおよそ38万円のため、7600円。市長は88万5000円なので、4万4250円のカットとなります。
これにより、6200万円余りが捻出され、下水道の改修費用に充てられることになりました。
市民:「気の毒だけど仕方がない。それをしなかったら、皆が承知しない部分もあるんじゃないですか」
■“職員の士気低下”どうカバーする?
今回の前代未聞の対応について、22日に市長がインタビューに応じました。
常陸太田市・宮田達夫市長:「個人云々(うんぬん)よりも、組織全体の話なんだろうと。税金を払って頂く方々に対する説明責任ということで、職員の給与の一部を充てて、返済をしていこうと」
職員の士気の低下が心配されていることについては、こう述べました。
宮田市長:「職員の意識が低下しないような方策をということで。研修とか、モチベーションアップするための職員提案の採用とか、コミュニケーションの強化とか。そういうところでカバーしていきたい」
(「グッド!モーニング」2022年12月23日放送分より)
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