ゲレンデに賑わいも…リフト代“苦悩の値上げ”電気代高騰で冬のレジャーに異変(2022年12月12日)

ゲレンデに賑わいも…リフト代“苦悩の値上げ”電気代高騰で冬のレジャーに異変(2022年12月12日)

ゲレンデに賑わいも…リフト代“苦悩の値上げ”電気代高騰で冬のレジャーに異変(2022年12月12日)

各地でスキー場開きが始まっています。行動制限のない冬のレジャーに期待が高まるなか、電気代高騰の影響で、リフトの値上げが相次いでいます。

今月2日にオープンした札幌市の『サッポロテイネスキー場』には、以前の景色がありました。家族連れを中心ににぎわっています。ただ、今シーズンから、1日リフト券が200円の値上げとなっています。
お客さん:「しょうがない。いろいろな物が上がっているし」

10基あるリフトとゴンドラが消費電力の大半を占めます。
サッポロテイネスキー場営業グループリーダー・宮川卓也さん:「電気代の値上がりは大変厳しいものがある。(燃料費と人件費で)2割以上のコスト増になる。(Q.“2割以上のコスト増”運営への影響は)非常に大きなインパクトで、当然、利益を圧迫する」

長く親しまれてきたスキー場では、今、老朽化した設備を入れ替える時期にきているそうです。今年、架け替えたリフトのロープは、1本2000万円。安全に楽しんでもらうため、必要なコストです。レンタルショップのスタッフがレストランを兼務するなど、人件費を抑えて努力しています。
サッポロテイネスキー場営業グループリーダー・宮川卓也さん:「値上げ幅は低く抑えたつもり。札幌のスキー場は、なくてはならない冬のスポーツ。子どもたちにスキーを滑ってもらわないと、スキー場の未来はない」

全国でリフト代の値上げが相次ぎ、なかには3割値上げとなったスキー場もあります。

兵庫県北部・鉢伏山では、さらなる事態に陥っていました。雪がありません。1964年に開業した『ハチ高原スキー場』。自然の雪が積もる前から、スキーを始められるよう、1998年から人工造雪機でコースを整備してきました。しかし、今年は、電気代の高騰で、自然の雪を待つことにしました。雪の塊を一つつくる電気代は、去年、約40万円でしたが、今年は約100万円。2倍以上に跳ね上がったそうです。
鉢伏開発観光ハチ事務所・西坂智所長:「4000万円近い金額が、今年かかるので、採算が取れないとの判断で、(オープン)延期せざるを得なかった。雪が降るまで何もできない。降るのを待つだけ」

人工の雪をつくるには、2カ月前から機械を稼働させる必要があります。今年はオープンを2週間延期しました。
鉢伏開発観光ハチ事務所・西坂智所長:「ここ数年、新型コロナウイルスの影響で、今年こそ、たくさん来ていただきたい。電気代が、ここまで上らなければという思いはある。(Q.電気代の高騰どう受け止めているか)受け止めようもないというか。20年以上、ここにコースがあった。それがないのは寂しいですね」

◆高騰が続く電気代。今後、家庭のほうは、どうなっていくのでしょうか。
東北電力、北陸電力、中国電力、沖縄電力、四国電力は、すでに国に値上げの申請をしています。来年4月からの値上げ幅は、北陸電力の45.84%、沖縄電力の43.81%などとなっていて、大幅な値上げが家計を襲う可能性があります。ただ、東京電力については、まだメドが立たないため、申請が年を越す可能性もあるということです。

複数の関係者への取材によりますと、東京電力の値上げ幅は約20~30%程度になるといいます。年明けには、政府から電気代の補助が行われるため、一時的に安くなりますが、申請が認められれば、春ごろから大幅な値上げとなりそうです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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