【相次ぐ被害】徳島の住宅街でイノシシにかまれ6人ケガ 秋は行動活発に

【相次ぐ被害】徳島の住宅街でイノシシにかまれ6人ケガ 秋は行動活発に

【相次ぐ被害】徳島の住宅街でイノシシにかまれ6人ケガ 秋は行動活発に

9日午前、徳島県で野生のイノシシにかまれるなどして、少なくとも男女6人がケガをしました。被害にあった男性の腕は大きなガーゼで処置されていました。専門家は「秋のこの時期は行動が活発になり、注意が必要だ」と指摘しています。

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9日朝、突然現れたイノシシに襲われたという男性は「痛いね…痛みとかいう前に、恐怖心の方が先だった」と話しました。男性の腕は、大きなガーゼで処置されていました。

現場は、徳島県小松島市の住宅街でした。

被害にあった男性
「小学生の男の子が『助けてー』と来て、後ろからイノシシが来たんですよ。僕もびっくりして、僕はこっちに逃げたんですよ。後ろ振り返ったら、イノシシが僕の方にやってきて、あの辺りでこけてしまって、それから、なすがままに」

この場所では、小学6年生の男子児童と別の50代男性もイノシシにかまれています。午前7時半ごろ、近くを走る車のドライブレコーダーには、勢いよく走り去るイノシシの姿が捉えられていました。

この映像の少し前、午前7時すぎには、「女性がイノシシにかまれた」と犬の散歩中に女性が襲われたという通報がありました。

目撃者
「『やめて、やめて』という女の人の声が聞こえて、キャーキャー言っているのが聞こえました」

その後、イノシシは商業施設の屋上駐車場に出没しました。駆けつけたパトカー2台が出入り口をふさぎましたが、横をすり抜け、逃走したといいます。

小松島市では9日、少なくとも6人がケガをしていて、市や猟友会などが現在も逃走中のイノシシを捜索しています。

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さらに、鹿児島県指宿市でも9日、イノシシが2頭出没し、堂々と道を歩いていました。市の職員が午後、「イノシシの捕獲作戦」を行いました。

指宿市職員
「今、近くにいますね。ワナの」

もともと設置していたイノシシ用のワナの方へ誘導し、中に入るように追い込もうとしますが、イノシシも必死に全力で逃げ去ります。網での捕獲も試しますが…9日は逃げ切られてしまいました。

指宿市職員
「ここしばらく、ずっと我々も翻弄(ほんろう)され続けているもんで」

市は地元猟友会と連携し、10月からワナを複数設置していて――

指宿猟友会 大久保五男会長
「イノシシがエサを食べに来たら」

イノシシの被害を事前に防ぎたいということです。

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イノシシの出没が、各地で相次いでいます。

愛媛県松山市では9月、20時間にわたる大捕物の末、イノシシを捕獲しました。体長1メートルほどで、70代男性にケガをさせていました。同じく9月、山梨県山梨市ではイノシシの集団がシャインマスカット畑に出没しました。

10月には、大分県日出町で、男性が畑作業中にイノシシに襲われ、左腕をかまれたといいます。ただ、この時は偶然通りかかった地元の猟師が、狩猟用のもりでイノシシを仕留め、男性を救出しました。

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各地でイノシシの出没が相次いでいますが、専門家は「秋はイノシシの行動範囲が広がる」と指摘します。

農研機構 畜産研究部門 平田滋樹上級研究員
「(メスは)授乳期間がちょうど終わるころなんです。ですから、群れで行動しやすいのと、これから繁殖期に向かうので、大人のオスは行動域が広がる」

また、季節の変わり目で、えさ場が変わるため、秋はイノシシが活動的になるのだといいます。さらに、イノシシの生息地域が拡大していると指摘しました。

農研機構 畜産研究部門 平田滋樹上級研究員
「この30年くらいで、1.9倍に生息域が拡大しているので、被害対策が必要ですね」

イノシシが人の近くに出没しにくくなる対策を実施し、万が一、遭遇した場合にはイノシシを刺激せず、ゆっくりと距離を取ることで、被害を減らせるということです。
(2022年11月9日放送「news every.」より)

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