“砲弾の餌食”として激戦地へ投入も ロシアで30万人動員完了(2022年10月29日)

“砲弾の餌食”として激戦地へ投入も ロシアで30万人動員完了(2022年10月29日)

“砲弾の餌食”として激戦地へ投入も ロシアで30万人動員完了(2022年10月29日)

暗闇に包まれたウクライナの首都キーウ。
ロシアによるエネルギー施設への攻撃が続いている影響で、計画停電が1日4時間以上に及ぶ可能性が出てきています。

(アパートの住人)
『座布団を作ります』

ある住民は座布団や薬を袋の中へ。
それをエレベーター内に吊り下げました。

(アパートの住人)
『エレベーターに閉じ込められた人は、気分が悪くなる可能性があるからね』

これらは緊急停電で、エレベーター内に閉じ込められた場合への備え。
必要物資を中に置いておく動きが進んでいます。

一方、ロシア国内では、動員兵に対し、“砲弾の餌食”という言葉が使われ始めているようです。

(ロシア・アルダトフスキーの地区長)
『動員兵のみなさん、あなた方は“砲弾の餌食”ではなく、トレーニングを受けた立派な戦士なのです』

(動員兵)
『いや、俺らは“餌食”だ!』
『俺はまだ8歳の息子と6歳の娘の父親だ!神父さま、無事を祈ってください』

ウクライナの反転攻勢が続くヘルソン州で、戦略的に重要な場所となっているヘルソン市。
「ロシアはここでの市街戦に備え、動員兵を“砲弾の餌食”として投入している」との見方を、ウクライナ国防省が26日、CNNに対して示しました。

(防衛省防衛研究所 防衛政策研究室長 高橋杉雄氏)
『いくつかの情報を統合すると、動員された予備役の中でも、まさに“消耗品”として、ほとんど訓練もせず前線に送られている人と、比較的充実した訓練を受けている人に分かれている。前者は今の劣勢を穴埋めするための、まさに“肉の壁”“消耗品”として使われ、後者は少し時間が経った後で、ロシア側の再攻勢や、防衛線を立て直すために使われる』

ロシアで声を上げ続けている動員兵の母親もいます。

(ロシア動員兵の母親)
『息子が朝電話してきて、「3日間の射撃演習の後、ヘルソンに向かう」と言われた、と言うんです。目の前が真っ暗になりました』

24歳の息子は、心臓に持病がありながらへルソンに連れて行かれ、その後、発作を起こし、現在はロシア軍の病院にいると言います。

(ロシア動員兵の母親)
『「横になって休みなさい」と言われるだけで、何も治療をしてくれない。どうかお願いです、助けてください!』

この母親はロシア国防省を訴えようと動き出していると言います。
そのロシア国防省のトップ、ショイグ氏は10月28日、およそ30万人の部分的動員が完了した、とプーチン大統領に報告。
8万2000人がウクライナに派遣され、残りの21万8000人は訓練中だとしています。
追加の動員は計画していないとしていますが…

(防衛省防衛研究所 防衛政策研究室長 高橋杉雄氏)
『兵力量は、まだウクライナの方が多い。このバランスをロシア有利にするためには、もう何十万人か動員する必要がある。やはり国内の動揺を招く可能性があるので、やるかやらないかは情勢をみながらプーチン大統領が決めること』

サタデーステーション 10月29日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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