【旧統一教会】「両親がバイト代没収」元2世信者 岸田総理“答弁変更”は(2022年10月19日)

【旧統一教会】「両親がバイト代没収」元2世信者 岸田総理“答弁変更”は(2022年10月19日)

【旧統一教会】「両親がバイト代没収」元2世信者 岸田総理“答弁変更”は(2022年10月19日)

 旧統一教会への解散命令請求が認められる要件を巡り、岸田総理大臣は18日の答弁を一転し、「民法の不法行為も入り得る」と述べました。今週から教団の解散を求める署名活動を始めた元2世信者は、国会でのやり取りをどのような思いで見ているのでしょうか。

 “旧統一教会”元2世信者・小川さゆりさん(仮名):「今この瞬間にも子どもたちの未来がつぶされてしまう。時間をかければかけるほど、どんどん増えていってしまう。(旧統一教会が)間違っていると気付いたころには大人になっていた」

 元2世信者・小川さゆりさんは旧統一教会の解散を強く願っています。

 “旧統一教会”元2世信者・小川さゆりさん(仮名):「被害者を救済するためにも、宗教法人のお墨付きを外すためにも署名に協力してほしい」

 小川さんらは17日からオンライン上で旧統一教会の“解散”を求める署名活動を始めました。2日ほどで12万人以上の賛同が得られています。

 そんな小川さんが不安な想いを抱えながら見守っているのが旧統一教会の解散を巡る国会の議論です。

 19日の岸田総理の答弁は18日の説明を修正するものでした。

 岸田文雄総理大臣:「個別事案それぞれに応じて検討するべきであり、結果としてご指摘のように民法の不法行為も該当する。このように政府としては考え方、整理をさせて頂きました」

 立憲民主党・小西洋之議員:「私は12年間、国会議員やっていますけど朝令暮改にもほどがある」

 朝令暮改と指摘された岸田総理の答弁。焦点となっているのは解散命令について定めた宗教法人法第81条にある「法令違反」をどのように解釈するのかについてです。

 紛糾した18日の国会では…。

 岸田文雄総理大臣:「民法の不法行為、これは入らないという解釈であります」

 民事裁判の判決では法令違反の根拠にならず、刑事事件に問われる必要があるという認識を示していました。

 立憲民主党・長妻昭議員:「民法は入らないということだと結局、何年かかるんだって話。警察が捜査して、起訴して裁判で争えば最高裁までいく。(刑事事件の)確定判決が出て初めてってことになる。民法を認めないと何年かかる、3年、4年、5年かかりますよ。これ」

 それから一夜明け、岸田総理は説明を一転。

 立憲民主党・小西洋之議員:「宗教法人法の解釈命令の要件に不法行為責任等の民法違反は該当しないという政府答弁を撤回、修正する考えはありますか?」

 岸田文雄総理大臣:「宗教法人法の要件に該当すると認められる場合、民法の不法行為にも入り得る、こういう考え方を整理をした」

 刑事事件だけではなく、「民法の不法行為」も法令違反の要件になり得ると説明したのです。

 “旧統一教会”元2世信者は、できるだけ早い決着を望んでいます。

 “旧統一教会”元2世信者・小川さゆりさん(仮名):「急がないといけないと思う。解散できるとなっても、いつからどのように調査を解散に向けてするか明確に」

 両親が合同結婚式で結婚したという小川さゆりさん。小さいころから多額の献金で生活は困窮し、いじめも受けていたそうです。

 18日から一転した岸田総理の答弁はどう映ったのでしょうか。

 “旧統一教会”元2世信者・小川さゆりさん(仮名)「実際に国会でも動きが見られて胸が熱い。色んなものがこみ上げてきそう。率直にすごくありがたい…。これは大きな発言だと思います。解散の要件に民法上の違法行為も入ると明言して頂いたので私も信じるし、そのように判断した岸田総理を当事者の立場から応援したい」

 “旧統一教会”2世のなかには答弁の変化に懐疑的な見方もあります。

 “旧統一教会2世”・高橋みゆきさん(仮名):「岸田総理の動きを見ていると怒られないとやらないのかなと、正直感じられた。事なかれ主義に近い、言い過ぎかもしれないがそう感じた。岸田総理の今後の発言、かじ取りを期待したいのでぜひ主体的に進めてもらえると幸いです」

 旧統一教会は「政府として公正な判断に基づいたご対応をお願いします」とコメント。20日午後2時から勅使河原本部長の会見を予定しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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