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甲府放火殺人 検察側が特定少年に死刑求刑「長女以外の家族全員を殺害しようとした」(2023年12月11日)
おととし、甲府市で夫婦を殺害して住宅を放火した罪などに問われている当時19歳だった特定少年の被告の裁判で、検察側は死刑を求刑しました。
遠藤裕喜被告(21)はおととし、甲府市の住宅で50代の夫婦を刃物で刺すなどして殺害し、住宅に放火した罪などに問われています。
11日の裁判で検察側は「夫婦の長女を傷付けるため、長女以外の家族全員を殺害しようとした」「筋違いで理不尽な怒りが事件の動機である」「ひとかけらの慈悲もない犯行」、ナタを凶器に使うなど「確実に殺害するという計画性がある」と指摘しました。
また、これまでに被害者や遺族に対して謝罪の言葉を述べておらず、「被告人に反省の態度が見られない」として遠藤被告に死刑を求刑しました。
一方、弁護側は遠藤被告の家庭環境などに触れ、「被告は事件当時、精神障害により自身の行動制御能力が著しく減退していた」として心神耗弱状態だったと主張しました。
そして、遠藤被告は当初、長女に拷問する予定を長女の住宅を見つけことで突発的に家族を殺害し、長女が苦しむ姿を見ようとしたとして「死刑にするほど綿密な計画ではない。突発的な犯行」と指摘しました。
最後に「遠藤被告の残された人生を被害者への謝罪や贖罪に充てるべき」として死刑にすべきではないとしました。
遠藤被告は10月の初公判から黙秘していましたが、先月14日の2回目の被告人質問で、黙秘した理由について「社会に戻るつもりがないから」と発言しています。
最終意見陳述で裁判長から「言っておきたいことはありますか」と聞かれると「控訴しません。それだけです」と答えました。
裁判はこれで結審し、判決は来年1月18日に言い渡される予定です。
この事件を巡っては遠藤被告は事件当時19歳でしたが、検察は「重大事案で社会に与える影響が深刻」だとして、全国で初めて改正少年法の特定少年として遠藤被告を起訴し、実名を公表しました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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