コロナ患者「全数把握見直し」全国で開始 負担軽減の一方で…先行開始地域では新たな課題も|TBS NEWS DIG
コロナ患者の「全数把握」を見直し、重症化リスクが高い人に届け出を限定する取り組みがきょうから全国一律で始まりました。ただ、全国に先駆けて見直しを始めていた地域では課題も見えてきています。
東京・江戸川区にあるクリニック。コロナ患者を診察した後に医師が作成しているのは、患者の「発生届」です。
コロナの「全数把握」をめぐり、政府はこれまですべての患者の届け出を医療機関に義務付けていて、“第7波”の感染拡大では、この作業が大きな負担になっていると指摘されていました。
こうした声を受けて、きょうからは全国の自治体で医療機関による届け出の対象を高齢者や妊婦、重症化リスクの高い人などに限定する取り組みが始まりました。
千葉クリニック 千葉友幸院長
「ボリュームが減りますから、一番今まで負担がかかっていたのが減りますから楽になりますね」
医療機関や保健所の負担を減らす目的で始まった今回の取り組み。全国に先駆け、今月2日から対応を見直した茨城県では、対策に変化や課題が見えてきました。
水戸市保健所 大図要之保健予防課長
「HER-SYS(ハーシス)の代理入力の方を行っていましたが、こちらの方の席に事務員が座っていないような状況になっています」
水戸市の保健所では、“第7波”ピーク時の8月に、1日500件以上あった届け出の数が1割程度に減少。職員が別の業務に回ることで、重症化リスクの高い人を手厚く支援することが可能になったといいます。
水戸市保健所 大図要之保健予防課長
「(届け出が)最初から重症化リスクの高い方に限定されておりますので、より迅速な対応ができている。現状のやり方であれば第8波も乗り越えられるのかなと」
一方、こちらのクリニックでは届け出の見直しに伴い、対象外となった患者から体調や療養期間に関する問い合わせが増加。新たな負担が増えたうえに、症状の軽い人の体調が急変した場合にどう察知するかが課題となっています。
根道ヶ丘クリニック 中廣一善院長
「これからインフルエンザワクチン、オミクロン対応のワクチンの予約なども始まりますので、そうなってくると電話回線の方もかなりパンク状態になる。重症化の恐れのある方、その人をどうすくい上げるかっていうのが非常に難しい」
“ウィズコロナ”に向けて全国で始まった全数把握の見直し。“第8波”に備え、浮き彫りとなった課題の解消が急がれます。
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