猛暑の米・加州 電力需給ひっ迫で「自主的節電」呼びかけ(2022年9月8日)

猛暑の米・加州 電力需給ひっ迫で「自主的節電」呼びかけ(2022年9月8日)

猛暑の米・加州 電力需給ひっ迫で「自主的節電」呼びかけ(2022年9月8日)

 アメリカ西部カリフォルニア州で、猛暑の影響で電力需給が逼迫(ひっぱく)し当局が自主的な節電を呼び掛ける事態となっています。

 闇を照らすオレンジの光。

 5日、カリフォルニア州南部「ヘメット」で起きた山火事は少なくとも40平方キロメートルに燃え広がり、現時点で2人の死亡が確認されています。

 「山」だけではありません。北に1000キロ離れた、カリフォルニア州ウィード。住宅が密集した地域は土台だけを残し原型をとどめていません。およそ100軒の住宅が失われたとみられます。

 住人:「家畜も家も車もボートもすべて失いました。炎は瞬く間にあらゆる場所に飛び火しました」

 延焼が早かった原因は雨。

 カリフォルニア州消防局、広報担当者:「何日も何週間も何カ月も雨が降っていません。草原は乾ききっていて、火災が起きればあっという間に拡大します」

 暑さも切実です。州都のサクラメントでは、この夏、観測史上最高となる、47℃を記録。

 南部オレンジ郡の動物園ではブラックジャガーに氷のプレゼントが。

 一方、人間は。

 建設スタッフ:「たっぷり休憩をとっています。仕事終わりにはクーラーボックスをビールでいっぱいにしておく。車で安全に帰宅します」

 家に帰ってビールを飲むころ、別の危険が訪れます。暑さで「電力使用量」が急増し、「停電の恐れ」があるというのです。

 カリフォルニア州、ニューサム州知事:「歴史的に前例のない記録的な1週間です。このため我々は先週、フレックス警報を発しました」

 フレックス警報とは「自主的な節電」。強制的な輪番停電を避けるため行われます。

 カリフォルニアでの電力不足。背景には、この地域特有の「ある事情」も。

 カリフォルニア州は将来的にクリーンエネルギーを中心にすえ、化石燃料の使用を減らす方針です。

 環境問題を重視するカリフォルニアらしい政策ですが、この暑さで、天然ガスの発電所を再稼働させるなど「思わぬ見直し」を迫られています。

 カリフォルニア州・ニューサム州知事:「私たちは極端な事象を経験している。世界の最も偉大な専門家たちでさえこれは悲しいことだと言っている。この異常気象は、あと一週間は続くだろう。つまり私たちが移行しようとしていること(クリーンな発電)が問題ではなく、気候が問題なのです」

 この夏の暑さは「間もなく終わる」かもしれません。しかし、来年以降はどう対応すればいいのでしょう。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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