沖縄「綱渡りの状態」医療従事者の欠勤628人 過去最多 感染や濃厚接触で・・・(2022年1月12日)
沖縄では、新型コロナウイルスへの感染や濃厚接触による医療関係者の欠勤が過去最多の628人となりました。社会機能を支えるエッセンシャルワーカーの欠勤も相次いでいて、全国的にも警戒が強まっています。
“人手不足”がエッセンシャルワーカーを直撃していました。
福祉サービス事業所天樹苑・三浦実季陽部長:「これまでとは違うことが起きているんだろうなという気持ちでいる」
感染者が爆発的に増加する今、危惧されるのがインフラへの影響です。
東京都・小池百合子知事:「医療現場だけではなく、流通・運輸など社会の基盤そのものが大きく揺らぐと。私は、これは目には見えないけれども、ある意味、首都直下地震と同じではないかと」
12日に経済同友会と会談した小池知事。事業者に具体的な要請を行いました。
東京都・小池百合子知事:「優先業務を洗い出し1割を超える従業員の欠勤を前提にして応援要員の手配方法、具体的な段取りなど、至急点検をお願いしたい」
事業者も3回目の接種を早めるよう要望しました。
経済同友会・櫻田謙悟代表幹事:「抗原検査・PCR検査の頻度を高めること、知事のリーダーシップで『3回目接種』を急いで頂きたい」
11日より1000人増え、1700人前後の感染が見込まれる大阪。同じく危機感を高めています。
大阪府・吉村洋文知事:「エッセンシャルワーカーのなかで増えてくると、医療機関を含め、この社会のインフラに大きな支障が生じる可能性を非常に危惧している」
感染が拡大する沖縄では、医療従事者の欠勤が600人を超えました。第5波の9月上旬で最大220人ほどでしたが、3倍ほど増えました。
沖縄県新型コロナ対策本部医療コーディネーター・佐々木秀章医師:「一病院で30人くらいの方が働けない状態。この状態がさらに悪化すればコロナのみならず救急医療も瀬戸際になって崩壊になってしまうのでないか」
人手不足は医療現場だけの話ではありません。
福祉サービス事業所天樹苑・三浦実季陽部長:「職員の子どもが濃厚接触者に、こども園でなった」
沖縄県にある障害者の宿泊型支援を行う施設です。
10人いるスタッフのうち濃厚接触者などで2人が欠勤し、日勤と宿直の連続勤務が重くのしかかります。
福祉サービス事業所天樹苑・三浦実季陽部長:「住居の部分があるので、宿直ということで夜、職員が必要だが、日中は勤務して夜間は宿直に入って翌日もまた勤務というような形。精神的にも身体的にも厳しい綱渡り」
また、宿泊型施設ならではの避けられないケースもあります。
入所者が勤務している会社で陽性が判明。濃厚接触者となりましたが、施設内で隔離をしなくてはいけない状況です。
その連絡も陽性になった人から直接、連絡があったそうです。
福祉サービス事業所天樹苑・三浦実季陽部長:「一切、保健所は(連絡が)ない。一般の市民はもう発症した人が直接(連絡をする)という形」
支援の見直しも考えざるを得ない状況です。
福祉サービス事業所天樹苑・三浦実季陽部長:「どこかの段階で通所の部門に関しては一部を除いて在宅の支援に切り替えていきたい」
12日に1644人の感染が確認された沖縄県。今月7日の1759人に次いで過去2番目の多さとなりました。
沖縄県新型コロナ対策本部医療コーディネーター・佐々木秀章医師:「東京、大阪、広島とか見てたら多分1、2週間後は沖縄と同じくらいの発生数になるだろう。どの職種がどれくらい欠けたら、どういう営業を続けていくかBCP(事業継続のための)プランを考えておかないといけない」
沖縄県の対策本部で医療コーディネーターを務める佐々木医師は現状、感染者は10日で濃厚接触者は14日の隔離期間ですが、その短縮が急務だと話します。
沖縄県新型コロナ対策本部医療コーディネーター・佐々木秀章医師:「欧米ではオミクロンの場合、潜伏期間も短い、症状も短い傾向があるので、それに即した(隔離)期間短縮を国の方でも考えてもらえれば。医療、介護が共倒れみたいな状況になりかねない」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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