「気付いたら外…」乗客6人脱出 横転炎上バス会社に家宅捜索(2022年8月23日)

「気付いたら外…」乗客6人脱出 横転炎上バス会社に家宅捜索(2022年8月23日)

「気付いたら外…」乗客6人脱出 横転炎上バス会社に家宅捜索(2022年8月23日)

 名古屋高速で大型バスが横転し2人が死亡、7人がけがをした事故で愛知県警は23日、バスの運行会社に家宅捜索に入りました。炎上するバスから乗客はどうやって脱出したのか徐々に分かってきました。

 バスが横転・炎上した衝撃の事故。当時の状況が少しずつ見えてきました。

 捜査関係者によると、2人の遺体はバスの中で見つかり、前方部で1体、もう1体はそれ以外の場所で見つかったということです。

 一夜明け、会見に臨んだ運行会社。

 あおい交通・松浦秀則代表取締役:「申し訳ございませんでした」

 あおい交通・松田吉彦運行主任:「(事故を起こした運転手は)仕事はいたって真面目にやるタイプでして、急な仕事なども快く引き受けてくれるような運転手でした」

 あおい交通によると、運転手は大橋義彦さん(55)で、連絡が取れていないことから、事故で死亡した1人は大橋さんとみられています。

 また、けがをした乗客6人は28歳から53歳までの男性でした。

 事故当時の乗客の様子も分かってきました。

 運行会社は、バスの乗客の1人から話を聞いたといいます。

 あおい交通・松田吉彦運行主任:「おそらく間一髪なところで脱出できたんだろうなと思います。いきなり横転したので、前のガラスが破れているので、いわゆる逃げ出すことに精一杯だったと伺っている」

 事故直後の映像を見ると、脱出したとみられる6人が映っていて、いずれもバスの後方に避難しています。

 どうやって脱出したのでしょうか。

 バスは、観光バスタイプで非常出口が一つ、運転席と同じ右側にあります。

 61人乗りで自由席のため、どこに7人の乗客が座っていたかは分かっていませんが、最前列のシートは、コロナ対策のため閉鎖していたそうです。

 また当時、乗客がシートベルトをしていたかどうかは分かっていないといいます。

 あおい交通・松田吉彦運行主任:「左を下にして転倒しておりますので、非常口が右側にありますが、上に向いてしまっているため、これは使えなかったと思われます」

 捜査関係者によると、逃げ出した人のうち1人は「気付いたら外にいた」というほどパニック状態だったといいます。

 後部の窓の部分から脱出した客もいたということです。

 また脱出した乗客は、運転手の様子についても話しているそうです。

 あおい交通・松田吉彦運行主任:「フラフラしていたとか、おかしな動きをしていたとかは聞いておりません。特段運転が荒いとか、おかしな行動を取っていたとかは聞いていない」

 事故当日の朝、運転手と話したという同僚も異常を感じなかったといいます。

 運転手の同僚:「僕が5時15分に出た時にほとんど同じ時間に別れて行きましたけど、全然問題なかったです」

 運行会社によると、健康状態については今年4月に健康診断を行っていて、医師の所見では異常はなかったといいます。

 では、一体何が原因なのでしょうか…。

 名古屋高速の出口へ向かうはずだったバス。何らかの理由で本線に戻り、分離帯に衝突。その後、横転・炎上したとみられます。

 捜査関係者によると、出口に向かったことは間違いないものの、ブレーキやハンドルを切った痕は残っていなかったとみられます。

 あおい交通・松田吉彦運行主任:「運転のしづらさよりも、危ないという箇所。多くの車が進路変更を行う所なので、十分に気を付けて走行しなければいけないところであることは間違いない」

 23日朝、愛知県警は過失運転致死傷の疑いであおい交通に家宅捜索に入りました。

 捜査関係者によると、ドライブレコーダーは延焼がひどいため、解析は厳しいといいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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