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「火柱が…」目撃者語る“事故の瞬間” バス横転炎上2人死亡(2022年8月22日)
現場は「真っ赤な炎」と「黒い煙」に包まれ、一時騒然となりました。22日午前、名古屋市の高速道路でバスが横転、炎上する事故があり、2人が死亡し、7人がけがをしました。事故現場は一見、見通しの良い直線道路となっていますが、地元の人は「ある危険」を感じていたと証言しています。
バスから上がる火の手。元は何色だったか分かりませんが車体は灰色になっています。
こちらは高速道路上から撮られた映像。黒い煙と炎を上げ、横転したバス。
その後ろには、追突したとみられる白い乗用車が見えます。こちらも激しい炎を上げています。
撮影した人:「横を通る時にパンパンとちょっと破裂音が聞こえた」
現場近くで働く人:「何発か爆発して5分、10分で燃え広がった」
150メートルほど離れた自宅から撮影した映像。爆発音が聞こえます。
自宅から事故現場を見た人は、そのにおいを鮮明に覚えていました。
現場近くの住民:「ものすごい音がドーンと数十秒後には煙が立ち上がってものすごく焦げ臭いにおいが自宅周辺にも立ち込めて上空が暗くなっていました。すごい煙で」
現場近くで働く人:「こっちの窓で換気していたのが全部入ってきてびっくり、黒煙が。においがすごくなって、高速道路(の事故)に気付いた時にはもう運転席側から火柱が上がっていた」
事故現場は、一見、見通しの良い直線道路。地元の人々の証言で落とし穴も見えてきました。
午前10時ごろ、一本の通報が入ります。
午前10時ごろ、110番通報:「高速で黒い煙と火が見え、大きな音がした」
現場は名古屋市内・名古屋高速小牧線。豊山南インター付近です。
バスが横転し、近くにいた乗用車とともに炎上しました。
火は昼すぎに鎮火されました。
20代から50代の男性7人がけが。2人が重傷、5人が軽傷。乗客と運転手とみられる2人が死亡しました。
目撃した人:「僕が見た時は10人程度路肩に座っていた。めちゃくちゃ大きいけがではないと思うが、毛布をかけている人がいた。火に関してはバーベキューの火にあたっているような感じが窓を閉めてもずっと伝わってくる感じ」
バスは、小牧市に本社を置く「あおい交通」が運行するものです。
栄から県営名古屋空港に向かうバスです。詳しいルートは分かっていませんが、ルート案内を見ると高速道路を北へ向かい、事故が起きた豊山南インターで降りるルートが一般的です。
事故が起きたのはこの豊山南インターです。
普通にいけば、右側車線を走り、インターを降りる予定だったといいます。
事故を起こした「あおい交通」に話を聞くことができました。
あおい交通旅客営業部・稲垣貴思課長:「豊山幸田という(バス停に)降りるための出口で事故を起こして分離帯に当たり、横転したのが経緯」
もう一度事故現場の映像を見てみると、バスは左側で転倒しているのが分かります。なぜ右側に下りなかったのでしょうか。
さらにもう一つ映像から分かることがあります。
愛知県警交通部幹部:「第二車線と右側の出口の間にあるクッションドラムにバスが衝突した跡がある」
現場となった、名古屋高速小牧線を走る映像があります。
豊山南インターには黄色いクッションドラムがあることが見てとれます。
事故現場を上空から捉えた映像でも、バスの横に大破したクッションドラムが映し出されています。
日本交通事故鑑識研究所・大慈彌雅弘代表:「分岐点の我々ショックドラムと言っているんですけど、要するに水が入った樽みたいなものでそれに衝突したことは事実ですね」
詳しい事故原因は分かっていませんが、何らかの理由でバスはインターを降りるため右車線へ向かいましたが、曲がり切れずに衝突したのでしょうか。
あおい交通旅客営業部・稲垣貴思課長:「本来であればバスというのは高速道路上走行車線を走る。(車線が)2本あれば車に迷惑が掛かるので左を走る。降りるために右側に寄った。ところがその時にやや真ん中にいたんでしょうか、そのために中央分離帯にぶつかったのは間違いない」
あおい交通・社長の聞き取りから:「出口を通り越しそうになり、ハンドルさばきを誤り分離帯に衝突し、横転したのでは」
またこの事故現場。一見走りやすそうな直線にも見えますが、地元の人は危険を感じていました。
現場近くの住民:「制限速度で走っていると、必ず後ろからあおられてしまったり、今回の事故現場もそうですけど、この名古屋高速、通常の高速・東名とか名神とか出口が左側にあるので、(事故現場は)出口が「右側」にあるので、第二(追い越し)車線に行かざるを得ない。そうすると後ろから速い車がすぐ追いついてくることは多々ある」
現場の地図を見てみると、豊山南インターの出口は、右側にあるのが分かります。つまり降りる場合は右側の車線に入らなければいけません。
さらに直線ではありますが、合流も多くあります。
現場近くの住民:「縦横色んな方向から入ってくるので、車が集まりやすいところ」
事故現場の手前およそ500メートルには、名古屋市中心部から合流するジャンクションもあり、カーブを終えた車がスピードに乗りやすい場所でもあります。
制限速度は60キロになっていますが、事故が起きた時刻は午前10時ごろです。
現場近くの住民:「渋滞まではいかないけど、交通量が多い少ないで言えば午前10時ごろは、一通り落ち着いているので、60キロ制限でも80キロで走る車が多い時間帯です。そうでない時は、普通に80キロとか100キロくらいで走っている車も見る」
バスはなぜ炎上したのでしょうか。
日本交通事故鑑識研究所・大慈彌雅弘代表:「普通はバスはテストガラス(耐性ガラス)で作られているので、そんなにたき火を燃やすようには燃えない。発火の原因としては後続車両が横転したバスに追突したと、これが発火の原因だと思いますね。一番後ろのエンジンルームの弱いところに乗用車がまともに突っ込んだ感じ」
今回の事故で死亡したとみられる運転手55歳。
バス運転歴はおよそ10年。持病はなく、出社時のアルコールチェックも問題はなかったそうです。
新たに、こんな情報も入ってきました。
捜査関係者によると、事故の直前にバスがふらつきながら走行していたという情報があるということです。
午後には労働基準監督署がバス会社を訪れました。運転手の勤務状況などを聞き取ったということです。
国交省は専門家で構成される外部の調査委員会に調査を要請しました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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