婚姻数11万件減少と予想、少子化にも…広がるコロナの影響 対策との両立どうする?(2022年8月20日)

婚姻数11万件減少と予想、少子化にも…広がるコロナの影響 対策との両立どうする?(2022年8月20日)

婚姻数11万件減少と予想、少子化にも…広がるコロナの影響 対策との両立どうする?(2022年8月20日)

高島)
感染拡大が続く新型コロナですが、市民生活や経済活動にも暗い影を落としています。ここからはコロナの影響を分析されています東京大学大学院、仲田泰祐准教授にお話を伺います。
仲田さん、行動制限がない中での第7波の感染拡大ですが、経済への影響はどうご覧になっていますか?

仲田准教授)
まだはっきりとしたことは言えないんですけれども、今回は行動制限政策が打たれていないという事で、これまでの波と比べると経済への影響というのは限定的であると。しかしながらその一方で感染者が増えて医療ひっ迫ということが起きていて、一定数の方々が自主的に外出を自粛したり旅行をキャンセルしたりと、そういったことが起きているので、ある程度経済への影響というものは避けられないかと考えております。

■コロナによる経済への影響

高島)
GDP国内総生産の推移を見ていきますと、コロナの感染拡大が始まった当初、日本は他の国と比べて落ち込みが少なかったにも関わらず、今では逆転しているという状況なんです。どうして日本は他の国に比べて経済の回復というのは遅れているんでしょうか?

仲田准教授)
様々な要因があると思うんですけれども、1つ重要な要素として日本の価値観というものも重要かと考えていて、具体的には日本人は海外と比べるとコロナ死者数を抑えるために、ある程度大きな社会経済犠牲を許容しようという価値観でやってきて、それが死者数は非常に少ないけれども経済損失は欧米並みという状況につながっているかと考えています。

■コロナによる影響について

・コロナがなければ起こらなかった可能性のある超過自殺の数はおよそ8000人。このうち最も多かったのが20代の女性。
・婚姻数は11万件の減少、将来生まれてくる子どもの数も18万人減少予想。
・こうしたことについて少子化問題に詳しい相模女子大学院・白河桃子特任教授は『コロナによる経済不安の要因が大きい。今後少子高齢化に拍車がかかり、日本の国力低下にもつながる恐れがある』と指摘。

■コロナによる社会への影響

仲田准教授)
婚姻に関しては経済不安というところだけではなくて、人と人との接触の減少が2年間以上続いているということも重要かと考えております。感染拡大抑制のためにはやはり人と人との接触の減少がある程度必要ですよね。しかしながらそれは若者世代にとっては、出会いの機会の減少というところにつながる危険がある、そういった影響も出てきてるのかなと見ています。

高島)
エブリンさんはこの長引くコロナのこの影響というのはどう感じてますか?

馬瓜エブリン選手)
やっぱりコロナが始まった当初と現在は感染者数のその中身というのは全然違うはずなのに、日本はやっぱり感染者数をずっと追ってきた。それに対する政策をこうやって来てしまったり、ちょっとどっちつかずな感じがするなと思っていたので、例えばその感染者数がこう増えている中で、「さあここから経済活動をしてくださいよ」って言われても多分心理的にちょっと怖いっていうところがあると思うんですよね。まずはそこの部分の不安を取り除くっていうところから始めた方がいいのかなとは思いますね。

高島)
エブリンさんといいますと、東京オリンピックがまさにコロナの一番厳しい時期だったなというふうに思いますけれども、そのあたりいかがですか?

馬瓜エブリン選手)
お客さんが満員の中でプレーしたかったなっていうふうには思っているんですが、ただやっぱりコロナだったとはいえ、「テレビで見ました」っていう声がすごく届いているので、そういう意味ではこのデジタルの世界っていうのはもっともっと発展していってもいいのかなとは思いますね。

高島)
仲田さん、その点に関していかがですか?

仲田准教授)
そうですね。やはりこのスポーツ、音楽、芸術の世界にもこの2年間大きな被害が広まってきたということで、そういった被害っていうのはどうしてもデータとして数値化しにくいんですけれども、だからといって我々にとって大切ではないということでは無いと思うんですよね。したがってそういった被害に関する危機意識も共有していくことが重要かと思います。

高島)
では今後どうしていくのかということなんですが、政府は新規感染者の「全数把握」の見直しを検討するということですが、仲田さんとしては何を変えるべきだというふうにお考えですか?

仲田准教授)
やはり社会経済を回していく、被害を食い止めるということを目的とするならば、いろいろな項目がありますけれどもそれら1つ1つに関して現在の2類相当の扱いから5類相当の扱いに近づけていくと。そうすることでより多くの人々が医療ひっ迫とかそういった不安なしに、コロナと共存しやすくなるとみています。

サタデーステーション 8月20日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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