炎天下の車内に2時間半放置 生後10カ月の赤ちゃん死亡 両親「相手が連れていると」(2023年8月28日)
厳しい暑さのなか、スーパーの駐車場で生後10カ月の赤ちゃんが車に取り残され死亡しました。両親の話からその時の状況が明らかになりました。
■車内に2時間半…生後10カ月の赤ちゃん死亡
26日正午すぎ、福岡県北九州市にあるコストコホールセール北九州倉庫店の駐車場。この広大な敷地の中に止まっていた車の中で、赤ちゃんは両親の助けを待っていたのでしょうか。
119番通報:「0歳の男の子の息が苦しそう」
警察と消防が駆け付けたところ、生後10カ月の中山喜寿生ちゃんが、心肺停止の状態で発見。搬送先の病院で死亡が確認されました。
警察によりますと、喜寿生ちゃんが両親らと店に来たのは26日午前10時ごろ。その後、通報があったのは午後0時半ごろでした。
なぜ2時間半にわたって車内に取り残されたのでしょうか。
■両親「どちらかにいると思っていた」
生後10カ月の喜寿生ちゃんが2時間半にわたって車内に取り残され死亡した事故。目撃した人は、次のように話します。
目撃した人:「駐車場のところがザワッと、人が出入りする感じになってきて。熱中症じゃないかなと思って見てた。全然動いてなかったので、てっきり人形かと思ったくらい動いていなかった」
警察によりますと、亡くなった喜寿生ちゃんが両親や兄弟など6人で店に来たのは26日午前10時ごろだということです。その際、両親らは二手に分かれ買い物に出掛けました。
両親(警察によると):「どちらかに喜寿生ちゃんがいると思っていた」
買い物をしていた両親は、別々に車を降り、それぞれ相手側が喜寿生ちゃんを連れていると思い込んでいたと話していて、結果的に車内に取り残されたとみられています。
このため、発見まで車のエンジンはかかっておらず、窓も閉まっていた可能性があるということです。
■“乳幼児は熱中症リスク高い”専門家が指摘
当時の駐車場について目撃者は、次のように話します。
目撃した人:「暑い、ものすごく暑かったから。車から出ても暑いから、日陰にすぐ行こうという感じだった。子どもを1人残していくのは考えにくい」
さらに、この日、現場がある北九州市の八幡は最高気温32.9℃の真夏日でした。
専門家は、汗や排尿など体温を調節する機能が未発達の乳幼児は、たとえ短時間でも熱中症のリスクが高くなると指摘します。
薬師寺慈恵病院 薬師寺泰匡院長:「乳幼児というのは、扇風機にしばらく当てただけで、低体温に陥ってしまうぐらい体温調節ができない。2時間半、高温の環境に置かれるとなると、影響は当然避けられないだろうなと思います」
(「グッド!モーニング」2023年8月28日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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