岸田総理窮地…安倍派“裏金”疑惑 二階派も浮上 派閥パーティーとは?(2023年12月4日)
自民党の派閥の政治資金パーティーを巡り、二階派でもパーティー券の販売ノルマを超えた収入が記載されていない疑いがあることが分かりました。金額は5年間で1億円以上とみられます。
■自民党震撼…二階派も疑惑浮上
裏金疑惑に自民党内がざわついています。
政治部 澤井尚子記者:「1年前から収入の記載漏れについては把握していて、岸田総理の側近も『うちの派閥は修正もしてクリーンだ』と余裕を見せていた。最大派閥の『安倍派』で新たに出てきたキックバックによる裏金の疑惑については、自民党全体が戦々恐々としています」
安倍派がパーティー券の販売ノルマを超えて集めた金を議員にキックバックし、それを収支報告書に記載せず、裏金としていた疑惑です。
■「1枚2万円」“派閥パーティー”
最大派閥「安部派」の政治団体「清和政策研究会」。おととし、安部派になって初めてのパーティーでは約2000人を集めています。
岸田総理大臣:「我々、宏池会(岸田派)も少しお裾分け頂けないかな」
そもそも派閥のパーティーとは、どのようなものなのでしょうか…。
政治部 澤井尚子記者:「1枚あたり2万円が基本です。ホテルでお酒が出る立食パーティーで経営者が議員と名刺交換する場にもなっている。帰り際には政策集や1000円程度のクオカードのようなお土産が渡されます」
去年の安倍派のパーティーを見ると椅子の上に紙袋があり、中にはオレンジの缶ジュースが入っていたようです。
政治部 澤井尚子記者:「去年の岸田派のパーティーは利益率が9割だったといいます。資金を集めるためにやっているのでいかに経費を安く、利益率を高くするか考えながらやっている」
これが利益率9割のパーティー。総理になって初の開催に2800人が詰め掛け、お土産には岸田ノートが配られていました。
自民党 麻生副総裁:「一昨年もその前の年も来ましたが、こんな活気はありませんでした」
■元関係者証言「売れれば儲け」
パーティーというと華やかに聞こえますが、一部の派閥ではパーティー券のノルマが課されています。20年以上にわたりパーティー券を売りさばいていた清和政策研究会の所属議員の元関係者が実態を語りました。
清和会所属国会議員の元関係者:「(パーティー券を)余分にもらうんですよ。売れなくたって害はないじゃないですか。売れればもうけですよ」
男性は派閥からのキックバックだけでなく、直接議員の収入とする「別の手法」があると証言します。例えば50枚100万円のノルマがあった場合、ノルマの100万円は派閥に納めます。ただ、議員はノルマ以上のパーティー券を受け取っていて、ノルマを超えて売れた分は直接議員に入るといいます。
清和会所属国会議員の元関係者:「ノルマ以上に売れた部分を(派閥に)振り込むなんて聞いたことない。振り込めば記録に残るじゃないですか。今回の問題はパーティー券を何枚発行したかということをどこにも申告していない、報告していないからですよ」
元関係者は発行枚数を届け出制にし、課税対象にすべきだとしています。
■1億円超パーティー券 不記載か
また、今回新たに二階派でも似た疑惑が浮上…。金額は5年間で1億円以上とみられ、安倍派とは異なり、議員側へのキックバック分は収支報告書に支出として記載されていたということです。
二階会長は4日午後、事実関係をよく調査して適切に対応しますとコメントしています。この問題、今後どこまで広がるのでしょうか…。
政治部 澤井尚子記者:「ある閣僚経験者は『アンタッチャブルな世界に踏み込んだ。誰かが責任を取らないといけなくなる』。国会が閉じた時に国会議員が事情を聴かれたり、さらには逮捕者が出ることもあるのではないか危機感が高まっています」
安倍派の高木毅事務総長は4日…。
自民党・安倍派 高木毅事務総長:「(Q.これからどのように対応するのか?)派閥の政治資金に関しては、現在、刑事告発もされているなかでありまして、これから慎重に事実関係を確認して適切に対応していきたいというふうに思っております」「(Q.ご認識としてキックバックみたいなものは安倍派であった?)それにつきましても先ほど申し上げた通り、これから慎重に事実関係を確認して適切に対応して参りたい」「(Q.ご自身はいかがですか?)私のことについても先ほどお答えした通りでございます」
同じ言葉を繰り返しました。安倍派のまとめ役、塩谷立座長も…。
自民党・安倍派 塩谷立座長:「高木さんと同じです」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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