高校生へ…「生きるって何?」広島発!未来の教育…“広島商業高校”から始まるVUCA時代の教育法とは?(2022年8月8日)

高校生へ…「生きるって何?」広島発!未来の教育…“広島商業高校”から始まるVUCA時代の教育法とは?(2022年8月8日)

高校生へ…「生きるって何?」広島発!未来の教育…“広島商業高校”から始まるVUCA時代の教育法とは?(2022年8月8日)

広島県の、とある高校で、
入学したての生徒たちに投げかけられる、ある“問い”
女子生徒「最初すごい難しいとおもって」
男子生徒「なんか哲学だなって」
女子生徒「考えたことないなって」
それは?
授業で使う、レジュメに書かれたこの質問…
「生きるって何?」

6月末、広島県立広島商業高校。
1年生の教室を覗いてみると、生徒が持っていたのは…
石!?
男子生徒「これは習字の文鎮になります」
女子「えーこれは中に…緑色の石が入っているんで…」
   (タイマーの音 ピピピッ)「きれい!(笑)」
ただの「石」に、人が欲しくなるような魅力を足して次の人に渡します。
「付加価値」を学び、「なぜ、ヒット商品は生まれるのか?」を考える授業です。
岡崎先生「付加価値、『ほかの商品にはないすぐれている所は何か?』ね…」
一方こちら、1年5組の教室では…
生徒たちが生きる「今」を数字でとらえようとしています。
女子生徒「とりあえずいま3万、36万」
広島県立広島商業高校教諭
小谷先生「はい、じゃあ3年間の学費はトータルでいくらですか?教えて下さい!」「トータルで考えたら3年間で135万どーお、100万単位よ、みなさん、公立高校でよ」「じゃあ学費ってだれが払ってくれとんじゃ?これみんなにききます」

みんなが一斉に答えるのは…なんとオンライン上のチャット。

「ああ素晴らしい。いい視点です。親だけじゃない、市とか県とか国とか。(ぴこん)いいじゃないですか。(ぴこん)そうそう政府、いやすばらしいね、林君。いいよ」「親、感謝っていう気持ちがいいね」
週1回、4時間ぶっとおしで行われる「ビジネス探求」の授業。
いちばんの特徴は、生徒が主体的に学び、対話をとおし、考えを深めるその指導法です。

広島県立広島商業高校 1年生 ガメロ ハンダ カオリさん
「チャットで発表したりするときに、他の人と価値観が違うって、それが当たり前なんだなって思えるようになるんで。多様性とかすごい学べるなって」
広島県立広島商業高校 小谷美代子教諭
「今の子たちは…発言・発声はできないけれど文字情報だったら流れるし言いやすいっていうのがあるのかな。創造的な発言もほっとできるので」
先生は生徒の発言を肯定的にうけとめる空気感をつくり、発言や意見の発表を促していきます。
3年間の時間の使い方を問われた、生徒たちは…

小谷美代子先生「3年間、どうつかいます?」(ぴこん)「『青春』、いいでしょ!青春て何を青春ていう?恋をすることかな?」(ぴこん)「『友達を大切にする』」「『部活頑張る』、いいね!」(ぴこん)「『授業中寝ない』、そうよー」「『英語極める』いいよー具体的に書くことが大事ですね」
毎週、グループごとに意見を交換したり、自分の考えを発表することをくりかえし…
2年生になると…
「…発表してもらいたいと思います。」
みんな、あっというまに自分の考えを一枚のスライドにまとめ…
グループワークで発表。
(PC画面を仲間に見せながら)
生徒「自分は天気を操るロボットというのを考えました。課題として、農産物の収穫量が天気で左右されること…」

生徒「深川くんに質問です。5回整備大変だと思いませんか」
深川君「思います」
生徒「そこで私は考えました。それは勝手にきれいになるグラウンドを作ることです。整備が大変ですけど、解決するために自分はグラウンドと同じサイズのトンボを作ることを考えました。」
考えたアイデアをすらすらと仲間に伝えることができるほど、しっかり成長しているんです。

成長の陰には先生たちの並々ならぬ苦労も。

ある放課後…
会議室で議論をする先生たちの姿がありました。

吉屋先生「だけど、だけどです。情報化というのは何か分かってないと。生徒がピンとこないですよ」
岡崎先生「なんかその変わったものを変化したもの考えてみよう…だから変わったもの…」
吉屋先生「わかるんかね。生徒って。だって、彼らって生まれた時からiPhoneあったんでしょ」

「どうすれば生徒にわかりやすく伝えられるのか?」
議論は数時間、続きました。
毎週毎週、先生たちはそんな風に試行錯誤しながら授業にのぞんでいます。

広島県立広島商業高校 小谷美代子教諭
「理想では生徒に考えさせながらっていうのはわかってはいるものの、どうアプローチしたらいいのかっていうのは未だに試行錯誤です」
広島県立広島商業高校 吉屋 晋二教諭
「我々が今最善だと思う教育を提供する。エンターテインメント的な要素が入った、もっともっと受けたくなる授業というのを目指して行くべきだと思うので」

先生たちの努力は、しっかりと生徒の学びへつながっているようで…
現在3年生の関本さんは、入学当初をこう振り返ります。

広島県立広島商業高校 3年 関本菜々さん
「『生きるとは何か?』っていうのからはじまって。振り返ってみて自分で答えを出さないといけなかったので、”考える力”が付いたなってって思ってて」
関本さんは今年4月、自ら考えたごみ削減アプリのビジネスプランで高校生の世界大会に挑戦しました。

(World Youth Entrepreneurship Challenge ファイナルでの英語でのプレゼンテーション)
関本さん「Gomiminについて話したいと思います。この市場は2年間で約200億ドルの成長をとげています…」
そして見事ファイナリストに残ったのです。

3年前、商業高校に「ビジネス探究」の授業を導入した、広島県教育委員会、平川教育長はその理由をこう話します。

広島県教育委員会 平川理恵教育長
「自分で考えて、自分で学んでいくっていうのが、いま日本中の大命題なんですよ。商業は今、すごく生徒たちがその結果を出してくれてるかなと思ってます」

「生きるって何?」
その学びは、生徒たちにどんな未来をみせてくれるのでしょうか?

生徒「夢は放射線技師になりたいです」「えーすげぇ」
生徒「将来はアパレル企業を設立することです」「わー」
生徒「将来の夢は最高の教師になることです」「おおー!」

広島県立広島商業高校 3年 関本菜々さん
「NPOとかNGOとか学んで最終的には困っている人がいるところで仕組み作りをしたいなって」

広島県教育委員会 平川理恵教育長
「一生かけて悩んでいくのが“生きるって何?”っていう問いだと思っているんで。“自分らしく生きていってる“こういう絵姿でありたいなと思ってます。」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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