【天体観測】国産初1メートル級「91㎝反射望遠鏡」の完成式 (1959年)【映像記録 news archive】
反射鏡を利用して天体観測をする91センチ反射望遠鏡、1959年に製作された国産初の1メートル級の「純カセグレン望遠鏡」です。
1950年代は、天体の明るさを測るために1メートル級の望遠鏡を作ろうという風潮が、国際的に高まっていました。
日本では不可能と思われましたが、現在のニコン、日本光学がさまざまな費用を自己負担し、3年半の月日を費やしてついに完成しました。
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制御台を操作すると望遠鏡の本体が上を向きはじめます。
力を入れる必要はないようですが、動きに時代を感じますね。
今度は望遠鏡本体が左に回っています。
これも制御台のハンドルで操作していたんですね。
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この望遠鏡、大口径望遠鏡の第1号機。
大口径にすることで、光を多く取り込むことができます。
この91センチ望遠鏡も、最初のころは天体の明るさの精密な測定とその時間変化をとらえることを目的として、利用されていました。
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「コントロールH」と書いてあるハンドルをグルグル回すと望遠鏡の本体が動き、向きが変わります。
この望遠鏡、高さはおよそ5メートル、総重量はおよそ6トンあります。
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そして1月25日、完成式が行われました。
望遠鏡は大きな作業小屋に納められていますが、もちろん製作のためのもので、このあと岡山にある観測所に運ばれます。
関係者による完成式。
背後にあるのは望遠鏡の設計図でしょうか。
望遠鏡の説明に移りました。
男性が多いように見えますね。
真剣に話を聞いています。
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完成した反射望遠鏡は岡山天体物理観測所に設置されました。
この望遠鏡、さまざまな観測に用いられ、成果を挙げてきました。
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大勢の人が望遠鏡を囲んでいます。
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しかし91センチ反射望遠鏡は、一般的なカメラでは写すことがでない光を撮影できるカメラに改造され、2015年度から無人の自動観測に従事しています。
このカメラのように、オートフォーカスがうまく機能し良好な画像が得られるカメラは、近赤外線ロボット望遠鏡と呼ばれています。
日本でも早い時期に使われ始めたもので、今では、北の天域を観測可能なのはこのカメラのみです
改造後のカメラは、現在も国立天文台の岡山分室に置かれています。
2018年度以降は、外部から募った資金で運用をつづけています。
製作から60年以上たった今も、形は変われど現役です。/a>
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