山形・最上川氾濫で橋など倒壊 福島では線路崩落も お盆を前に温泉旅館に濁流(2022年8月4日)

山形・最上川氾濫で橋など倒壊 福島では線路崩落も お盆を前に温泉旅館に濁流(2022年8月4日)

山形・最上川氾濫で橋など倒壊 福島では線路崩落も お盆を前に温泉旅館に濁流(2022年8月4日)

 3日夜、大雨特別警報が出た山形県。4日未明に最上川が氾濫し、住宅などへの浸水被害が出ています。福島県でも線路が崩落するなど被害が拡大しています。

 濁流にのまれた山形県の町。眠れぬ夜を迎えます。大雨特別警報が解除された今も、危険は続いています。

 水しぶきを上げ走るパトカー。3日午後7時15分。米沢市などに出された大雨特別警報。山形県内では午前2時すぎ、1時間におよそ120ミリの雨が降ったとみられます。

 一夜明け、町は一変していました。

 交通インフラは壊滅的な被害です。各地で道路が寸断、車はその道路に落ちています。

 山形県と新潟県を結ぶ“大動脈”国道113号も寸断されてしまい、小国町が孤立状態となっています。

 住民:「途方に暮れるそのままですよ。どうしたら車動けるのか」

 橋も崩落し、人的被害の情報もあります。

 ドローンで上から見ると、橋ごと流されたのでしょうか、橋の面影が右にかすかに見えます。横にある建物は、崩落寸前の危険な状態です。

 鉄道網も、この状態です。山形県米沢駅と新潟県を結ぶ、JR米坂線。増水した水が鉄橋を崩落させました。復旧のめどは立っていません。

 生活インフラにも影響が出ています。飯豊町では、停電や断水が起きました。

 住民:「初めての経験で、給水するといっても、入れたものどうするか…」「電気なし水なし。だから雨水貯めた。これで何とかトイレ流したり」

 日本三大急流の一つ最上川。4日明け方、警戒レベル5となった川。一体、何が起きたのでしょうか。

 これは、大江町左沢の最上川の様子です。3日夜からみるみる水位は上がり、4日未明にかけ、水は堤防を超えました。住宅街に水があふれ出していく様子が分かります。

 一夜明け、まだ危険は続いていました。

 夜が明けた大江町。1階部分がすっかり浸水した住宅。住民は不安そうに最上川を見つめるしかすべはありません。

 工芸品工場で働く男性:「(Q.ふすまの色が変わっていますが)そうですね、ちょっとありすぎですよね自然災害が」

 午前6時半ごろ、「大雨特別警報」は「警報」に切り替わった後も気は抜けません。

 地元住民:「夜9時ぐらいまではそんなに(水位は)上がってなかったけど、その後でしょうね上がったのは」「今までこんなに水上がったのは初めて。私生まれて間もなく72年だけど。今から米沢からの水が1日遅れでくる。だからもっと増えると思う」

 1階がすっかり水に浸かった建物。ここは温泉旅館です。普段の様子を見てみると、堤防はここの位置で、その上を道路が走っています。

 比較してみると、町を濁流がのみ込んだ様子が分かります。

 旅館の女将は、避難指示に従い無事でした。

 あてらざわ温泉湯元旅館・柏倉涼子女将:「うち大丈夫だよねとちょっと安心してたけど、川の水位上がってくるし、これやばいと」

 復旧に向け、ようやく軌道に乗り出した矢先でした。2年前、豪雨が町を襲い700棟を超える住宅が浸水しました。

 こちらの旅館もボイラー室やポンプが冠水しました。今回も夏休み・お盆を前に同じ被害となりました。

 あてらざわ温泉湯元旅館・柏倉涼子女将:「お盆とかビジネス関係の予約は頂いていたけど、風呂のない旅館は営業できないから。2年前ちょうど復旧して、これから頑張らなきゃって思っている矢先に、また同じような時期で同じような被害に遭ってダメージ続き」

 最上川の港として栄えてきた町。繰り返される災害に言葉も出ません。

 住民:「ものすごい物資が行き来していて、こんな洪水があって…」

 福島県でも被害は甚大です。

 24時間雨量で275.5ミリと観測史上1位を記録した福島県喜多方市。鉄橋が流される光景に、住民も驚きを隠せません。

 近所の人:「75年生きてきて、こんなことはなかった。非常に驚いている」

 浸水した町を、老人ホームの職員でしょうか、ボートで建物に向かっています。

 幸い、人的被害はありませんでした。

 施設長:「避難が終了した後に増水して冠水してしまった。利用者も落ち着いて避難していた」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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