「土石流が一挙に来た…」 新潟で記録的大雨 土砂崩れで多数の住宅被害(2022年8月4日)

「土石流が一挙に来た…」 新潟で記録的大雨 土砂崩れで多数の住宅被害(2022年8月4日)

「土石流が一挙に来た…」 新潟で記録的大雨 土砂崩れで多数の住宅被害(2022年8月4日)

 新潟県でも4日未明から昼ごろまで「大雨と区別警報」が出されました。こちらは関川村の様子ですが、被害が拡大しています。現在も住宅浸水した被災者の救出が続いています。

 新潟県北部にある関川村です。降り始めからの総雨量は500ミリを超えるなどし、隣接する村上市、胎内市とともに一時「大雨特別警報」が出されました。

 村全体の1863世帯に警戒レベル5の「緊急安全確保」が発令。

 そして流木に覆われた住宅地が現れました。

 大量の泥と流木が押し寄せた集落。

 複数箇所で川があふれ、冠水が確認され、新潟県は自衛隊に災害派遣を要請しました。

 ヘリはさらに北へ向かい村上市に入りました。

 国道113号で土砂が崩れ、車が半分ほど埋まっていました。車内に人が残っているのか、近寄れず分かりません。

 避難する住民なのでしょうか。ひざほどまで浸かりながら歩いている人や、自転車に乗っている人も…。川沿いに建つ住宅は基礎部分が流され、特に危険な状態です。

 記録的な大雨による被災地では、懸命な救助活動が行われていました。

 経験したことがない大雨に戸惑いを隠せない様子です。

 避難してきた住民:「(Q.歩いて渡ってきた?)線路の向こう側から歩いて。消防署の方に助けて頂いて。ここ(ひざ)までありました」

 住民が取り残されていないか安否確認の作業が明け方から行われていました。

 その間にも増水した水が、川から住宅街の方へ流れこんできます。

 茶色く濁った水で町は覆われています。さらに家の中にまで。気付くと床上浸水していました。

 冠水してしまい、場所によってはボートを使わざるを得ない状況ですが、普段はこのように草木に覆われて穏やかな川です。

 消防によりますと、冠水や土砂崩れ増水などで車が動けなくなったという救助要請が多く届いているそうです。

 救援に来た自衛隊員が一軒ずつ、安否の確認を行っています。

 住宅の窓には、水が到達した跡が…そして、床上浸水した室内や車の掃除や片付けが始まっていました。

 家が浸水した住民:「(Q.どんな状況だった?)水がカウンターの上辺りまで上がって、全部水浸しに。テレビとかも全部水浸しで冷蔵庫も浮いて倒れてしまって中身が全部出ていた」

 新潟では現在も村上市と阿賀町の一部に避難指示が出ています。

 市内は、一部で断水もしているそうです。

 給水に来た住民に家の様子を取材させてもらいました。庭にある倉庫には、米を保管してあったそうですが、全て水に浸かったそうです。

 住民:「寝室がある2階にいたけど、きのうは午後8時くらいから強い雨が降っていて、避難はもうできない状況だった。できなかったと思う。午前3時くらいから起きていた」

 さらに、山間部では…

 住民:「土石流ですよね、一挙に来たわけですよ」

 一時、大雨特別警報が出た新潟県村上市や関川村では、川の増水と合わせ、土砂崩れによる多数の住宅被害がでています。

 住民:「今回は土石流なのでその方が怖いんです。すぐ山なので、杉の木をいっぱい植えているし、(杉の木が)倒れて引っ掛かって水がストップしたりすると土石流が一挙にきて、のみ込んでしまう。そういう形」

 車もひっくり返り、移動手段もなく、また、周辺地区では水道や電気などのライフラインもストップ。

 近隣で助け合って炊き出しなどしているそうです。

 住民:「今回はすごいじゃないですか、流木とか、すごいですね。これが『線状降水帯』なんでしょうかね、あんな大きな木が根こそぎだから」

 漁業にも影響が出ています。魚の養殖施設も浸水。

 養殖業者:「そこの池に(魚が)入っていたんですけど、ここまで水が来ているんで、そのまま川に一緒に(水が)引いた時に逃げていった感じ」

 また、川の堤防が決壊し旅館の露天風呂が流されるなどの被害も出ています。

 4日午前4時ごろの様子。すさまじい勢いの濁流に加え、雷のような光も見えました。

 新潟の雨は収まっていますが、土砂災害や河川の増水には引き続き注意が必要です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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