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桜島“マグマ100年間で十分蓄積”…大規模噴火の可能性は?(2022年7月30日)
報告 山田直喜「(7月30日)正午前の桜島です。今噴火しました。灰色の噴煙がモクモクと空に向かって上がっていきます」
立ちのぼる噴煙、これは通常の噴火だといいます。しかし、24日夜には、爆発的噴火が発生し、一時、噴火警戒レベルは5に。
避難所から戻ったばかりの岩森さんです。噴火当時の様子を聞きました。
岩森正さん(70)「必死でしたよね、準備とか。忘れ物が結局あったんですけども、薬とかですね。正直言っていつもは忘れないんだけど今回だけはレベル5が突然来たからですよ」
避難に必要な物は、すぐに持ち出せるように準備しています。
岩森正さん(70)「(ヘルメットは)あそこに置いてある。動線は決めていますね、もう最短距離を」
噴火による避難は、何度も経験済みです。さらに、自宅のすぐ後ろには、山が迫っているため災害には常に敏感になっているといいます。
岩森正さん(70)「だけどいきなり(噴火警戒レベル)5というのは、やっぱり焦りますよね」
今回の噴火では、幸いにも人的被害はありませんでした。ネギ農家を訪ねると―
ネギ農家 村山秀行さん(75)「騒ぎすぎじゃないかなと思う。あちこちから電話来たけど、野菜大丈夫かとか来たけど、どうってことないよと言ったけど」
しかし、シーズンを迎えた観光地には影響が…こちらは、噴火の歴史やメカニズムをなどを解説する博物館。修学旅行定番の見学ルートになっていますが、キャンセルが相次ぎました。
桜島ミュージアム 福島大輔 理事長「修学旅行3件キャンセルになっています。大噴火が起こるんじゃないかというイメージが先行してしまったのが少し残念だなと思います/レベ5という言葉だけが先行して、そのために風評被害が広まったという風に言えると思います」
きのう鹿児島市長は、“噴火警戒レベル5”が与えた影響について―
鹿児島市長 下鶴隆央「県外の人からすると近々“大正噴火級”の大噴火が起こるものととらえた方が多いと思います。」
一時、桜島を震撼させた“噴火警戒レベル5”その背景には、100年前の“大規模噴火”が影を落としていました。
京都大学 火山活動研究センター 井口正人 教授「マグマはこの100年間で十分蓄積されているということですね。」
今回の噴火は、“大正噴火規模”へとつながる可能性はあるのでしょうか?『大正噴火』とは、20世紀最大規模とされる1914年に起きた大噴火。神社の鳥居は、わずか1日で大半が埋没したそうです。
ではなぜ今、“大正噴火”が、引き合いに出されるのか?実は、桜島の近くには、地下に巨大なマグマだまりがあると考えられています。マグマだまりは火口直下にもあり、今回の噴火との関係が指摘されています。ただ、火口付近には、大規模噴火を引き起こすような量は現在、溜まっていないといいます。一方で、巨大なマグマだまりには…。
京都大学 火山活動研究センター 井口正人 教授「大正級の大規模噴火を起こすだけのマグマはこの100年間で十分蓄積されているということですね。大体1立方キロメートルを超えるようなマグマが
桜島に移動してきて噴出する場合、これが要するに大規模噴火だと思っている」
大正噴火規模の噴火が起きた場合、鹿児島市内には1メートルほどの火山灰が積もるとされています。移動は困難となり、古い木造家屋は、倒壊の恐れが出てきます。別の風向きのシミュレーションでは、厚さ1ミリを示す青い帯が関東にまで伸びています。
井口教授は、今後の懸念として…。
京都大学 火山活動研究センター 井口正人 教授「南海トラフの巨大地震か、桜島の大規模噴火、どちらが先に起きるかというくらいの時間の感覚だと思ってください」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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