「怖い…」川氾濫か 7月の観測史上“一番の大雨” 落雷で火事も 静岡・浜松市(2022年7月26日)
熱帯低気圧からの湿った空気の影響で、26日は関東甲信や東海で激しい雷雨となりました。静岡県では7月として観測史上1番の記録的大雨となりました。
また大雨による被害が出ています。
静岡県森町の小藪川、普段は穏やかな川が一変しました。
森町立園田幼稚園・鈴木一由園長:「小川というのにふさわしいくらい。小さな小川のような感じ。台風などでかなりの雨が降った時には、相当、氾濫に近い状況になったことは何度か記憶している」
今にも、橋の上に水が上がってきそうな勢いです。ゴミや木も流れ着いています。
同じ森町にあるグループホームでは床上浸水の被害が発生。片付け作業に追われていました。
グループホーム「たんより」・野口ホーム長:「7時ぐらいから降り始めて、15分から20分くらいの間に浸水。隣に田んぼがあるんですけど、そこから入ってきたんじゃないか」
入居者は一時、近くの介護施設に避難しましたが、けが人などはいないということです。
さらに落雷によるとみられる火災も発生。撮影されたのは、静岡県浜松市です。
近隣住民:「雷がすごい光ってすぐに鳴って、えー怖いってなってて。娘がベランダ見たら煙が出てて」
この火事で、木造住宅一棟と隣のアパートが燃え、木造住宅に住む76歳の男性がけがをしたということです。
近隣住民:「バチバチバチバチ、すすみたいなのがベランダまで飛んで来た。『おかしいね』って言ってるうちにすごく燃えてた」
近くの浜松では1時間に7月の観測史上1位となる78.5ミリの雨が降り、浜松市と湖西市の一部およそ19万人に避難指示も発表されました。
川のようになった道路。Uターンする車も…。
なぜここまでの雨になったのか。当時、熱帯低気圧が東海沖を北上していて、それに伴う暖かく湿った空気が流れこんだため、東海から関東甲信で激しい雷雨になりました。
静岡県裾野市で撮影された映像では家の間から見える黄瀬川は濁流となり、流れが非常に早くなっているのが分かります。
川の近くに住む男性は、恐怖を感じるほどだったといいます。
撮影者:「起きたらすごい音がしていると思い、玄関を開けてみたらこのままじゃヤバイなと思って、車に(荷物を)詰め込んですぐ避難した」
男性はすぐに隣の市へ避難。
去年も大雨による被害が出ていた黄瀬川。今回も危険が迫っていました。
撮影者:「去年も豪雨があったが、その時よりも勢いも早くて、ちょっと怖いなと正直思いました」
静岡県を流れる一級河川の黄瀬川。
去年も激しい雨が降って濁流となり、下流の沼津市にかかる橋が崩壊したことも…。
26日朝の黄瀬川。裾野市にある監視カメラの映像です。
午前9時50分から1時間で水位が2.15メートル上昇したということです。そして、午前10時50分に氾濫危険水位を超えました。
撮影者:「1から2時間前くらいからザーッと降っている音がしていたので、それで一気に水位上がったと思う」
同じ裾野市にある富士サファリパークでも、朝から雨が降り続き、ライオンやトラを除く一部の動物が展示中止となっています。
映像は26日午前7時半ごろの浜松市です。冠水した道路に気が付かず、水の中を突っ切っていく車も…。
SNS上では、次々と被害が報告されています。
冠水した道路で車が立ち往生…。
浜松市では、バスの車内にも浸水…。撮影した人によると、道路が水たまり状態になっていて靴の中に水が入ってくるほどだったということです。
大雨の影響で東海道新幹線も26日朝、一部区間で運転を見合わせましたが、その後再開されています。
そして激しい雨は、関東でも。山梨県内では一時的に雨足が強まり、人々は軒下で雨宿りです。
26日朝の首都高。タイヤの水しぶきが車の窓にぶつかります。
さらに羽田空港では…。
機内アナウンス:「地上係員の安全確保のため、作業を中断しています。この飛行機はこの場にて待機します」
飛行機は着陸したものの、落雷の可能性があるため、安全確認ができるまで外に出られなくなりました。飛行機は結局20分遅れたということです。
この雨で高校野球が各地で中止に。
26日にZOZOマリンスタジアムで予定していた全国高校野球選手権千葉大会の決勝戦が悪天候のため27日に順延となりました。応援団も傘をさしたり、かっぱを着たりと大変です。
また、東京の西東京大会も準々決勝の2試合が神宮球場で行われる予定でしたが、2試合とも雨天順延になりました。応援に訪れた観客もどこか残念そう。
また茨城大会、静岡大会も雨天順延となりました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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