落書きに割れた窓ガラス…1年以上放置の大型バスを“強制撤去”(2022年7月22日)
川崎市にある公園の駐車場で1年近く放置されていた大型バスの行政代執行が始まりました。バスの所有者は、これまで再三の撤去要請に応じなかったといいます。
神奈川県川崎市の有料駐車場。22日午前5時ごろ、市の関係者が集まって何やら準備をしています。
すでにお気付きかと思いますが、バスは落書きだらけでボロボロです。なぜ、こんなことに…。
現場は東京湾に面した東扇島東公園。広場や砂浜もあり、人気のスポットです。
問題のバスはこの公園の入り口近くの駐車場に止められ、落書きされ放題。
川崎市によれば、バスは「去年6月」からここに止められていました。
所有者は市内の男性で市側は再三、撤去を依頼したものの男性は応じなかったといいます。それどころか…。
川崎港管理センター港営課・三枝郁夫担当課長:「放置されている間にバスの損壊が進みましたので、その管理についても市の管理に問題があるとご指摘されていましたので。市がバスを直せば移動の要請に応じるというのが所有者の主張」
ただ、現場には「事故などに関して一切の責任を負いません」との注意書きもあります。
所有者は、むしろ「金を払わなければいけない立ち場」かもしれません。
バスは乗用車用の駐車スペースを6台分、またいで駐車しています。市側によれば、1年以上にわたる駐車料金は67万円に上るといいます。
公園の利用者:「このバスがあると治安が悪い」「迷惑というか不気味」
そもそも、なぜバスを持っているのか…。
川崎市によれば、男性は「個人」で「払い下げのバス」を購入しました。
いくらくらいするのか、バスが好きで「買った」という人は…。
個人でバスを所有する人:「ピンキリで50万円から買えますし、高いやつは1000万円近く。(買ったのは)夜行バスのお古。ドライブを楽しんでみたり」
「整備費用は馬鹿にならない」といいます。
個人でバスを所有する人:「あちこち傷んでたりするので整備に100万円かかるのもザラ」
行政代執行は条例に基づいて撤去命令を出し、応じない場合は撤去・処分ができるのですが、バスに対しては珍しいといいます。
きらり法律事務所・中川みち子弁護士:「大体、バスが放置されるということ自体があまり聞いたことがない。例えば倒壊しそうな家屋を放置されていて危ないとか、所有者が(対応)できない、(対応を)しない時に行政が代わりに適正な管理を行うことを(行政代執行)と言います」
バスは今月22日午後7時ごろ、撤去される予定です。
関係者はパーツが落ちたりしないよう、準備に余念がありません。
移動の費用は30万円。こうした費用は市側が一時的に負担しますが、今後は男性に支払いを求めていくとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く