「BA.5」猛威 “過去最大の波”警戒 疑い患者「つらさ」訴え(2022年7月14日)

「BA.5」猛威 “過去最大の波”警戒 疑い患者「つらさ」訴え(2022年7月14日)

「BA.5」猛威 “過去最大の波”警戒 疑い患者「つらさ」訴え(2022年7月14日)

 日本で猛威を振るい始めている「BA.5」。検出の割合は今月第1週は36%でしたが、8月の第1週には、ほぼ100%になるという試算が出ています。BA.5の脅威は感染力の強さです。

 これまで主流だった「BA.2」に比べ、1.4倍と言われています。コロナ患者をみる病院の院長は警鐘を鳴らします。

 ふじみの救急病院・鹿野晃院長:「第6波以上の大きな波になるんじゃないかと警戒している。過去最大の波が来るのではないか。今までの『BA.1』『BA.2』と今回の『BA.5』は同じオミクロン株のなかでも、ちょっと違うのかなと。より肺炎を起こしやすい特性があるのかなと。重症化しやすいのではないかという疑念を抱き始めて警戒しながらみているところ」

 BA.5への置き換わりが急速に進むなか、埼玉県内の病院にはPCR検査を受ける人たちが殺到しています。

 病院スタッフ:「本日のPCR検査会場、ほぼ満車の状態。先週までは3分の1程度だったのが、今回の第7波で確実に検査の数も増えてきている」「ただ今、問診のお部屋が満室になりましたので、いったん並んでお待ちして頂いております」

 一日に750人以上が検査を受け、300人以上が陽性に。陽性率は4割にも及んでいます。

 コロナに感染して10日間、入院していた医療従事者の男性は院長によりますと、BA.5の可能性が高いといいます。

 「BA.5」感染と思われる医療従事者の男性:「正直に言って最初から最後まで非常につらかった。熱は39℃あって喉の痛み、頭痛がかなりきつくて薬を飲んでいないとすぐに熱が上がってしまう。前半は痛み、熱がつらかったが後半はせきがかなりひどくて一回せきこんでしまうと長く、せきが続いてしまう」

 フランスの公衆衛生局はBA.5の主な症状を公表。最も多いのは「倦怠(けんたい)感」で75.7%。続いて「発熱」「せき」「頭痛」「鼻水」が50%を超えています。

 こうした症状が続いた期間はBA.1は4日でしたが、BA.5などは7日と長くなっています。

 「BA.5」感染と思われる医療従事者の男性:「今までのいわゆる『風邪』では全然ない。せきが続くのでかなり体力を消耗する」

 男性はワクチンを3回接種していたといいます。

 「BA.5」感染と思われる医療従事者の男性:「今、政府が行動制限をしないということで動いているようなので、自制しながら生活していくことが大事だと」

 懸念されるのはBA.5の重症化率です。

 ふじみの救急病院・鹿野晃院長:「重症化率も高い可能性がある。今までのようにしっかりと対応することができずに命を落とす人、重症化して後遺症が残る人が増えるのではと非常に懸念している」

 病床は38床あり、13日の時点で21人の患者が入院していました。そのうち人工呼吸器が必要な「重症」は2人。酸素投与が必要な「中等症2」は6人で、肺炎の症状などがある「中等症1」は6人です。

 重症の患者はワクチンを接種していたのでしょうか。

 病院スタッフ:「久しぶりにコロナ肺炎の重篤な人が運ばれてきて、75歳男性。ワクチンは打っていない。(病院に)来た時から酸素飽和度が非常に厳しい状態。これからすぐエクモを装着する」

 エクモでの治療を受けた75歳の男性。高血圧の持病がありましたが、ワクチンは一度も接種していなかったといいます。同居する妻と娘が陽性となり、家庭内感染したとみられます。

 ふじみの救急病院・鹿野晃院長:「ワクチンを一度も打っていない人はデルタ株のような、ひどいコロナ肺炎を起こして今エクモを着けて治療している」

 もう1人の重症者は71歳の男性。ワクチンを3回接種していましたが、感染。人工呼吸器を着けて治療中で今後、症状が悪化する恐れもあるといいます。

 ふじみの救急病院・鹿野晃院長:「3回目ワクチンを打った70代男性はデルタ株のようなコロナ肺炎を起こしているが、ワクチンなしの人に比べれば肺炎の程度も軽く済んでいる現状からは、ワクチンの有効性はあるのではないかと」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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