高校で「参院選」啓発ポスター 教師から“禁止”反論も剥がし…SNS投稿で事態一変(2022年7月11日)

高校で「参院選」啓発ポスター 教師から“禁止”反論も剥がし…SNS投稿で事態一変(2022年7月11日)

高校で「参院選」啓発ポスター 教師から“禁止”反論も剥がし…SNS投稿で事態一変(2022年7月11日)

 選挙権を持つ高校生に向けた、参議院選挙の啓発ポスター。参院選の日程や投票の仕方など、ごく基本的な情報が記述してあるにすぎません。

 宮城県内の進学校に通う女子生徒が先月、この手作りのポスターを校内に掲示したところ、生徒指導部長の教師から、思いもよらぬ指摘があったといいます。

 ポスターを掲示した女子生徒:「『この参院選という言葉が入っているから、これは政治的活動等だ』と言われて。『参議院選という言葉を入れないでくれ』と言われた」

 そして、ポスターを剥がすように指示されたというのです。“政治的活動”について、教師は、次のように主張したといいます。

 生徒指導部長の教師(※女子生徒への取材から):「学校内での政治的活動等は、一切禁止されています。参院選という言葉は選挙に絡んでいるので、政治的活動等に当たると思います」

 校則で決められているという「政治的活動の禁止」。ただ、ポスターの記述がなぜ政治的活動にあたるのか、理解できない女子生徒は、次のように反論しました。

 ポスターを掲示した女子生徒(※女子生徒への取材から):「政治的活動とおっしゃいますが、ポスターには特定の党を応援していますとか、そういう言葉は書かれていないですよね。それに、参院選について知ることは、国民として当たり前のことじゃないですか?」

 しかし、結局、ポスターは剥がすことになりました。納得がいかない女子生徒は、このポスターを含めた今回の経緯をSNSに投稿。すると、事態は一変します。

 ポスターを掲示した女子生徒:「翌日に、生徒指導部長の先生から『ナイーブになりすぎていた』『私の認識に誤りがあった』というふうに言われて。『こういう活動は全然していいよ』と言われました」

 さらにその後、SNSに末松信介文部科学大臣から、「大変素晴らしい活動だ」などとメッセ―ジが届きました。

 女子生徒が作り物議を醸したポスター。同世代の若者たちからは、次のような声が聞かれました。

 高校3年生:「(ポスター掲示の)機会とか与えられないのが、(私の)学校ではあるので。行動した生徒さんはすごいと思うし、許可されてよかったなと思う」「(Q.このポスターが掲示されるのは?)ありだと思います。選挙権を持っている以上、知ることは知っとくべき」

 一方、高校の現場を知る専門家は、次のように話します。

 教育評論家・石川幸夫氏:「選挙前で、先生がかなり神経質になっていたんじゃないかと。それから(内容の)確認不足があったんだろうと。進学校の子たちであるがゆえに、知的好奇心が旺盛である。ところが、教師のほうは、もう一つ先の大学受験に目が向いてしまっている。その辺の温度差といのも、どこかにあるかもしれない」

(「グッド!モーニング」2022年7月11日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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