【酷暑】都心で3日連続「猛暑日」 “節電モード”に各地で困惑(2022年6月27日)

【酷暑】都心で3日連続「猛暑日」 “節電モード”に各地で困惑(2022年6月27日)

【酷暑】都心で3日連続「猛暑日」 “節電モード”に各地で困惑(2022年6月27日)

 27日も東京都心は35度を記録し、6月として初めて3日連続の猛暑日となりました。記録的な暑さのなかで始まった節電の呼び掛けに早くも暮らしに影響が出ています。

 列島は初の節電モードに切り替わりました。

 東急電鉄渋谷駅では節電のため、エスカレーターを停止させました。

 帰宅ラッシュが始めるまでの我慢です。

 駅の利用者:「たまには階段も良いかなと。皆で節電しなければいけない時は協力してやっていかないといけない」「このくらいの距離だったらいいが、ずっと続くとなると不便」「(午後5時ごろまで停止予定だが?)やったー(帰りは)使えます」

 各地で節電が始まりました。

 ベルク足立新田店・関根学副店長:「ただいま猛暑による電力需給ひっ迫注意報が出されています。当店では行政からの要請がありましたように一部エアコンの停止、設定温度調整、消灯などを通してできる限りの節電に努めて営業しています」

 27日に初めて出された「電力需給ひっ迫注意報」。太陽光の発電量が減り始める夕方以降、警戒を呼び掛けています。

 経済産業省:「夕方、厳しい状況にあるということで電力需給ひっ迫注意報をこのまま維持したい」

 大手スーパーも店内の電気はもちろん、飲料棚やチルド棚も消灯します。

 イトーヨーカ堂・小山遊子マネージャー:「4月から節電している内容ですが、店内の照度を落とすこと、後は空調の見直しだったり各店の要件に合わせて行っています」

 都内にあるスーパーは午後3時前から不調な照明を落としました。

 ベルク足立新田店・関根学副店長:「(Q.どのあたりが消えている?)こちらが今、消えている状態になります。上の壁に向けて照明も消しています」

 ただ、節電に頭を悩ますものもあります。

 ベルク足立新田店・関根学副店長:「野菜などの冷気は消していません。鮮度が悪くなるので消すことができません」

 午後3時から6時まで呼び掛けられた節電。

 冷房は適切に使用しながら無理のない範囲での節電です。

 こちらのスーパーでは冷蔵の冷気を使用し、エアコンを切りました。

 ベルク足立新田店・関根学副店長::「館内の温度計をチェックして25度を超えない限りエアコンは消している」

 それもそのはず、危険な暑さは27日も続きました。

 3日連続猛暑日となった東京都心。6月としては観測史上、初めてのことです。

 いつも人で賑わうスクランブル交差点も心なしか人が少なく感じられます。

 東京・杉並区にある病院は午後になり、熱中症が疑われる搬送がありました。

 80代の女性が路上で倒れてしまったそうです。発熱もあるため、陰圧室に運ばれました。

 河北総合病院救急集中治療科・内野正人部長:「おとといは数名来ているので、例年よりかなり早いペース。

 記録的な暑さを記録した北関東。27日も全国1位の暑さとなったのは栃木県佐野市。6月の観測史上1位となる39.8度を記録しました。

 猛暑日は午後4時現在で全国69地点となり、危険な暑さは続きます。

 思い返せばまだ6月。史上最速で去ったものもあります。

 気象庁は関東甲信や東海、九州南部が梅雨明けしたとみられると発表しました。

 関東甲信では統計開始以来、最も早い梅雨明けです。

 官民一体となって節電の夏を乗り切ろうと、あらゆる場所が節電モードです。

 ただ、たやすく節電できない場所もあります。

 千葉県にある高齢者施設は高齢者も多く、熱中症対策でエアコンは消せません。

 さらに、コロナ対応も余儀なくされています。

 特別養護老人ホームオレンジガーデン・鈴木雅弘事務長:「コロナの対策で日中も5回の換気をしているので換気をすると冷気が逃げてしまう。それでまた換気が終わって冷房で冷やすという状況ですので、非常に対応が困難だなというところはあります」

 電気代は1.5倍ほどに値上がり、年間500万円程度を予想しています。

 特別養護老人ホームオレンジガーデン・鈴木雅弘事務長:「この廊下も電気がついているところ、電気がついてないところ1個ずつ空けています。

 職員が仕事をする場所は電気を消すなど、ぎりぎりの対応を迫られています。

 特別養護老人ホームオレンジガーデン・鈴木雅弘事務長:「高齢者だと足元つまずくというのもありますし、どうしても部屋が暗いと気持ちが暗くなってしまって生活にも支障が出てしまうので」

 富士氷室・植松寛代表:「2、3日前から急に暑くなったんで売り上げもずっと伸びてますよ。普段の3割増しぐらいですね」

 飲食店などに氷を卸す氷店。暑さに加えて飲食店も通常営業となり、氷の需要が急増していました。

 客:「くず氷をもらいに来ました。海鮮やってるんで冷やす用に」

 コロナ禍で1000万円を切った売上げは3年前の売り上げに戻ってきました。

 富士氷室・植松寛代表:「スタッフも(朝)7時半から終わりが果てしないんですよ。いつ終わるか分からない。先週末は(夜)11時くらいまでやってましたよ。(人手は)全然足りていないです」

 人手不足とともに節電も久しぶりの好景気に水を差しています。

 富士氷室・植松寛代表:「(できる節電は)冷凍庫の中の温度を多少調整するかなぐらいなんですけど。あんまり今度、調整しすぎると品物が溶け出すのでなかなか難しい。非常にデリケートな商品なんて扱いが大変です」

 厳しい暑さは28日以降も続く見込みです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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