山手線刃物騒動 新宿駅パニック 振り回しと勘違い 火をつけたデマももっと知りたい(2023年6月26日)

山手線刃物騒動 新宿駅パニック 振り回しと勘違い 火をつけたデマももっと知りたい(2023年6月26日)

山手線“刃物騒動” 新宿駅パニック 「振り回し…」と勘違い? 「火をつけた」デマも【もっと知りたい!】(2023年6月26日)

 裸足で逃げ惑う人もいたようです。25日、日曜日で混み合うJR新宿駅の山手線で、「刃物を振り回している人がいる」という通報があり、乗客らがパニック状態で逃げ惑う事態となりました。

■女性がトラブル撮影 「火つけた人が」デマも

 JR新宿駅に停車する山手線の扉は、閉まったままでした。すると、飛び出してくる人、電車から出てきた人が次々に逃げ出します。

 25日夕方、パニック状態に陥ったJR新宿駅のホーム。トラブルがあった電車に乗っていた人は、次のように話します。

 電車に乗っていた人:「新宿駅に到着する手前くらいのタイミングで、奥の車両から叫び声が聞こえてきて、たくさんの人がなだれ込んできて。私の同じ車両に乗っていた方は何が起きたか分からない状態で。叫んでる方がたくさんいて、走ってこっち向かってくるので、かなり混乱した様子で。みんなも叫び声聞いて、合わせて逃げるような形で、逃げ回っていました」

 その時、女性が撮影した映像を見ると、画面右から左へ人々が押し寄せてきます。

 電車に乗っていた人:「殺されるかどうかも分からないが、何が起きるか分からないので。そのまま、もし自分が死ぬってなっても、何か残したいなと思って、記録、スマホで状況だけでも、音声だけでも、残せたらなという形で、あんまり映ってはないですけど、記録を撮って残したみたいな。割と冷静に撮りました。現場では“火をつけた人がいた”とか色んな臆測が出回っていて、結局、何が起きたか、その場では分からずみたいな状態でした」

 駅のホームには、逃げた乗客が落としたとみられる靴やスマートフォンなどが集められ、パニックの大きさを物語っています。落ち着きを取り戻したのか、自分の靴を取りに来る人もいました。

■「不確かな情報が混乱を拡大」専門家が指摘

 警視庁によりますと、25日午後4時ごろ、「山手線外回りで、刃物を振り回している男がいる」と駅員から110番通報がありました。

 通報を受けた警察官が現場に駆け付けると、6号車の座席に男性が座っていて、横に布巾に軽く包まれた状態の刃物が2本置いてあったといいます。

 包丁の横に座っていた男性:「きょうで勤め先をやめるから、包丁を持ち帰っていた」

 男性は50代の外国人で、料理人でした。

 包丁の横に座っていた男性:「職場にあった布巾のようなものに、分からないように包んで持って帰ってきた。ちょっと寝てしまって、(包んでいた包丁を)落としてしまった」

 男性が刃物を振り回した様子はなかったため、警視庁は事件性はないとみています。一時、大混乱となった今回のトラブルで転倒などで3人がけが、うち2人が病院に搬送されました。

 男性が落としてしまった包丁を見た人が、「刃物を振り回している」と勘違いし、現場から逃げようとするなか、「火をつけた人がいる」などといった不確かな情報が混乱を拡大させたと、専門家は指摘します。

 関西大 群衆安全学専門・川口寿裕教授:「基本的には落ち着いて行動するということになると思うが、これはほんとに難しいと思う。とにかく情報を伝えるにしても、正確な情報を伝えるということ。パニックになりかけている人も少し落ち着きを取り戻せるし、パニックを抑えるっていうことにつながるのではないか」

(「グッド!モーニング」2023年6月26日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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