各地で“異例の早さ”で梅雨明け 夏の水不足に懸念(2022年6月27日)

各地で“異例の早さ”で梅雨明け 夏の水不足に懸念(2022年6月27日)

各地で“異例の早さ”で梅雨明け 夏の水不足に懸念(2022年6月27日)

 27日、関東甲信では統計開始以来最も早い梅雨明けが発表されました。梅雨の期間が平年より3週間近く短いことから水不足が懸念されています。

 気象庁は27日、関東甲信や東海、九州南部の梅雨明けを発表しました。

 どの地方も平年より2週間から3週間ほど早く、関東甲信は統計開始以来、最も早い梅雨明けです。

 太平洋高気圧が強まってこの先、晴れる日が多くなることから梅雨明けと判断されたとみられます。

 この夏、心配なのは“電力不足”だけではありません。

 西日本ではプール開きが延期されるなど、すでに生活にも影響が出始めています。

 関東でも夏の“水不足”の懸念が…。

 鈴木農園・鈴木弘晃さん:「これもやっぱり水不足で…。全然、実も詰まってないし、背丈も足りないし」

 夏野菜のトウモロコシがスカスカになっていました。

 今、心配されているのが夏の“水不足”。西日本は特に深刻です。

 先月22日、高知県の早明浦ダムをドローンで撮影した映像。

 早明浦ダムは西日本最大級の貯水量を誇る四国の水がめ。しかし、水位が下がって地肌が見え始めています。

 7日に撮影の映像と比べると水位が下がっているのが分かります。

 わずか半月の間に11.2%も水位が下がりました。

 早明浦ダムは1日ごとに1%ずつ水位が下がり、現在は35.3%。平年は86.1%。すでに半分を大きく下回っています。

 6月26日までの30日間の降水量を平年と比べたグラフでは四国中央の34%など、西日本のほぼ全域で平年よりも少ないのは明らかです。

 早明浦ダムの貯水率が30%程度に落ち込むと「第三次取水制限」が行われます。

 そうなれば9年ぶりのこと。前回は旧大川村役場の屋根が露出するほど水位が下がり、一般家庭にも影響が出ました。

 早明浦ダム高知分水管理所・冨行穂所長:「これ以上、雨が降らなかったりしたら厳しい状態になる。節水へのご協力をよろしくお願い致します」

 福岡県では、すでに生活にも影響が出ています。

 行橋市と苅田町の小中学校ではプール開きが延期となりました。

 苅田小学校の児童:「ちょっと悲しいですね。楽しみが1つなくなった感じ。3年くらい(プールに)入っていません」

 とにかく雨が降らないことには始まりません。しかし…。

 気象庁は27日、関東甲信や東海、九州南部の梅雨明けを発表しました。

 当然“水不足”を懸念する声は関東でも上がってきます。

 茨城県古河市の野菜農園では、トウモロコシに異変が起きていました。

 鈴木農園・鈴木弘晃さん:「実がほら」「(Q.実がほぼ入っていない?)そうです、そうです」

 収穫を間近に控えた夏野菜のトウモロコシ。しかし、中はスカスカで実がありません。

 鈴木農園・鈴木弘晃さん:「良い時に水がないと、こういう状況になっちゃうんですよ。手塩に掛けて、種まいて植えて管理して、取ったら『これかよ』って。もうつらいですよね」

 さらに、ナスも…。

 鈴木農園・鈴木弘晃さん:「高温であったりとか、雨が少なかったことによって、“ボケナス”と言われる。これは捨てちゃいますね」

 品質の良さは照りがあるかないかで一目瞭然。

 ナスは去年と比べると2割近くが出荷できず、その分収入も減少するといいます。そして、影響は夏を通り越して秋まで…。

 鈴木農園・鈴木弘晃さん:「(秋収穫の)キャベツだと、通年で100円くらいしたものが(水不足の時は)倍の200円とか250円になった時もあったので、へたするとそこまで上がってきちゃうかもしれない。土砂降りとかではなく適度な雨がほしいですね」

 関東では異例の梅雨明けに異例の電力逼迫(ひっぱく)。それに加えて水不足も。この暑さ、いつまで続くのでしょうか。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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