ウクライナ軍“武器不足”兵士訴え「目そらさず提供を」支配地域で続くパルチザン活動(2022年6月19日)

ウクライナ軍“武器不足”兵士訴え「目そらさず提供を」支配地域で続くパルチザン活動(2022年6月19日)

ウクライナ軍“武器不足”兵士訴え「目そらさず提供を」支配地域で続くパルチザン活動(2022年6月19日)

ロシア軍が攻勢を強める中、西側からウクライナへの弾薬などの提供が遅れているといいます。
最前線で戦う兵士が「武器を提供してほしい」と切実に訴えました

▽ウクライナ兵「目をそらさず武器の提供を」
(ウクライナ地域防衛隊 アナスタシアさん)「東部では多くの血が流れる激しい戦闘が行われています。南部でも戦闘が行われていて、今日も負傷者が出ました。ここもいずれ主戦場になると思います。」
こう話すのは、「地域防衛隊」に所属するアナスタシアさん。今、ウクライナ軍が押し返している南部で“偵察任務”に従事しているといいます。
(アナスタシアさん)「電気が消えた・・・今なんとかする。言いたいのは、ウクライナは武器が必要だということ。最新の高精度で強力な武器がたくさん必要です。」
切実に訴えるのは「武器不足」です。
(アナスタシアさん)「今ウクライナで起こっていることを眺めている全世界の人は、目をそらさず、占領者を追放するための武器の提供をしてほしい。」

激しい戦闘が続く、東部・セベロドネツク。ロシア軍にほとんどの地域が掌握されたルハンシク州は、ここが制圧されると、州全域がロシアの支配下となります。セベロドネツクに隣接するリシチャンシクでも武器不足が深刻だといいます。
(地域防衛隊 部隊長)「我々には大型兵器や戦車が必要だ。今は歩兵用の兵器が入ってくるので、ゲリラ戦に近い防衛戦をしている」
実際に武器はどれだけ残っているのか・・・ウクライナ国防省の幹部に現状を聞いてみると・・・
(国防省情報総局 ワディム・スキビツキー副局長)「榴弾砲の弾薬は残り10%以下。旧ソ連製の弾薬はほとんどない。これまで1日6000発使用していたが、戦闘が激しくなった今は1日8000発使用する。これも2週間で使い切ってしまう。」
このインタビューを受ける前にベルギーで開かれた国際会議で「武器の提供」を求めたというスキビツキー副局長。
(国防省情報総局 ワディム・スキビツキー副局長)「(武器が供給されたら)まずロシアの攻撃を減速させる。そして東部、南部、すべての地域で反撃を行い、ロシア軍を我々の領土から完全に追い出します。」

▽市民らの「パルチザン」ロシア軍に抵抗
劣勢に立たされているウクライナですが、ロシア化が進む支配地域では、市民の抵抗が続いています。8年前のクリミア併合時、占領地域でパルチザン活動をしていたジェムチュゴフ氏は・・・
(元パルチザン指導者 ジェムチュゴフ氏)「5月、6月には、国防省の支援下で組織的な“パルチザン作戦”が行われている」
抵抗運動である“パルチザン”の活躍で、『ウクライナの英雄』という称号を得たジェムチュゴフ氏。現在、ロシア支配に抵抗する “パルチザンとしての戦い方”を発信しています。
(元パルチザン指導者 ジェムチュゴフ氏)「誰でもできる活動は妨害工作です。占領地域で『ロシア軍の降伏』を呼びかけるビラ貼ったりばらまくことです」
「ロシア人のファシスト」「パルチザンがお前を狙っている」と書かれたビラ・・・
パルチザン活動は、鉄道やインフラの破壊から“親ロシア派”勢力への攻撃など、多岐に渡ります。中でも今、一番、重要視されているのが・・・
(元パルチザン指導者 ジェムチュゴフ氏)「ウクライナ側に弾薬庫の所在地を伝えることです」
これは、実際にロシア軍の弾薬庫が爆破された映像。パルチザンからの情報を元にした攻撃でした。当初、数百人だったパルチザンですが、今は、数千人に拡大したといいます。
(元パルチザン指導者 ジェムチュゴフ氏)「ロシア軍の進軍を完全に止め、ウクライナ軍が押し返すには、プロの軍人を育成する必要があり、訓練には時間がかかります。反撃できる軍人を育成している間、パルチザンの活動が重要な役割を果たす。」

6月19日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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