ロシア国内で“反戦の声”相次ぐ 政府は排除に必死か(2022年5月30日)

ロシア国内で“反戦の声”相次ぐ 政府は排除に必死か(2022年5月30日)

ロシア国内で“反戦の声”相次ぐ 政府は排除に必死か(2022年5月30日)

 ロシア国内でプーチン大統領にとって不測の事態が、次々と起こっています。

 ロシア連邦を構成する共和国の一つ、ダゲスタン共和国の学校の卒業式での出来事。卒業式の一言メッセージで、少女が「プーチンは悪魔だ!」と叫びました。しかし・・・。

 反プーチンメッセージを叫んだ少女:「私の名前は×××。11年B組××××高校の2年生です。卒業式の場で自分が行ったことを反省しています。私はただ、注目を浴びたかっただけでした。最近、学校のテストのストレスやお母さんとのけんかがありました。自分の非を認めます。卒業式を台無しにしてしまって申し訳ありません」

 少女は、地元当局によって謝罪させられ実名・顔出しの謝罪動画もSNSに投稿。さらに、少女の母親までも・・・。

 反プーチンメッセージを叫んだ少女の母親:「私はロシアのプーチン大統領の行いをすべて支援します。ロシアの愛国者です。娘の教育に問題があったことを反省し、同じことがもう起きないよう約束します」

 さらに、地方議会でも・・・。

 共産党、レオニード・ワシュケビッチ議員:「プーチン大統領へ・・・」

 立ち上がって、話を始めた野党のワシュケビッチ議員。

 共産党、レオニード・ワシュケビッチ議員:「我が国が軍事作戦を止めなければ孤児が増えることは分かっています。ロシアに計り知れない利益をもたらすはずだった若者が、この軍事作戦で命を落としています」

 議長からは再三の警告。マイクのスイッチを切られても、なおプーチン大統領へのメッセージを訴え続けましたが、議会は発言権を剥奪(はくだつ)することを決めました。

 最近のプーチン大統領は、動きにも緊張感があり、自信がないように見えると指摘するロシア最大級のニュースサイトの社員だったポリャコフさんです。政府を批判する記事を書いて今月9日、突然解雇されました。

 ロシア最大級のニュースサイト「Lenta.ru」の元社員、ポリャコフさん:「制裁を受け、色々と制限されているのにロシア政府の動きは全くだめです。以前行った新型コロナの対策よりひどい。政府は今の問題がどれだけ深刻なのか理解していないようです」

 批判の声は、今のところ抑えているロシア側ですが、ロシア議会は25日、志願兵の年齢上限を撤廃する法案を可決。軍入隊の年齢制限が50歳に引き上げられました。

 ロシア最大級のニュースサイト「Lenta.ru」の元社員、ポリャコフさん:「軍隊の中では最高司令官であるプーチンに関する不満が高いとみられます。なぜならほとんどの司令官を退任させて、自分で命令を出そうとしていますから。それで我慢できなくなった兵士は『批判する可能性』があります」

 今は、押し潰されている「批判の声」。国を追われた自分と同じような「批判の声」が周囲からも上がることを期待しているそうです。

 ロシア最大級のニュースサイト「Lenta.ru」の元社員、ポリャコフさん:「批判した私も犯罪者として罰されなければ国に残りたかった。上がってくる批判の声を押し潰していたら、いつか国はドミノのように崩れ落ちます」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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