バイデン大統領を“岸田流”おもてなし・・・総理夫人は「茶の湯」 掛け軸に「千里同風」(2022年5月24日)

バイデン大統領を“岸田流”おもてなし・・・総理夫人は「茶の湯」 掛け軸に「千里同風」(2022年5月24日)

バイデン大統領を“岸田流”おもてなし・・・総理夫人は「茶の湯」 掛け軸に「千里同風」(2022年5月24日)

 アメリカ・バイデン大統領の来日2日目は、個人的な信頼関係を築こうとする“岸田流”おもてなしが随所に見られました。

■“和”でおもてなし・・・「掛け軸」もこだわり

 沿道には、多くの警察官。そして、スマートフォンを構える人々。中には、子どもの姿もあります。

 23日午後7時すぎ、東京・港区の料亭「八芳園」を訪れたバイデン大統領。岸田文雄総理大臣と、和服姿の裕子夫人が出迎えました。

 会場では、裕子夫人がたてたお茶を堪能した両首脳。その際、2人の間には「掛け軸」がありました。

 書かれていたのは、「千里同風」の文字です。外務省によると、“遠く離れていても心は通じ合っている”という意味で、今の日米関係を表しているといいます。

■バイデン大統領 天皇陛下に「ハロー」

 およそ3年ぶりのアメリカ大統領の来日。23日は、日米の結束を強調する一日となりました。

 23日午前10時すぎ、皇居・御所の車寄せに、バイデン大統領が到着しました。バイデン大統領を1人で出迎えられた天皇陛下。通訳を挟むことなく、英語で会話され、笑顔を見せる場面もありました。

 宮内庁によると、30分間に及んだ面会では、日米関係や新型コロナ、東日本大震災のことなどが話題に上ったということです。

■岸田総理 防衛費“相当な増額”表明

 次に、バイデン大統領の車列が向かったのは、岸田総理が待つ迎賓館です。

 会談は、およそ2時間にわたって行われ、緊迫する国際社会を日米両国が主導する考えを確認しました。ロシア、中国、北朝鮮と向き合うべき問題は山積みです。

 岸田文雄総理大臣:「ウクライナ侵略という、国際秩序の根幹を揺るがす危機に直面している。自由で開かれた国際秩序を断固として守るべく、今ほど同盟国や同志国の結束が求められている時はありません」

 バイデン大統領:「アメリカは、日本の防衛に全力で取り組む姿勢を変えることなく、より緊密に連携できることを歓迎します」

 会見で岸田総理は、防衛費の相当な増額を表明。バイデン大統領は、日本の国連安保理常任理事国入りを支持する考えを表明しました。

■バイデン大統領「台湾有事」なら軍事関与

 そうしたなか、最も注目を集めたのが、「台湾有事」が起きた際のアメリカの中国への対応についてです。

 バイデン大統領:「プーチンがこれまでやってきたこと。それは、中国の問題にも通じることであり、仮に中国が台湾を武力で奪おうとしたら、中国にどんなメッセージを送ってしまうことになるのか・・・」

 さらに、記者から突っ込んだ質問が飛ぶと、次のように答えました。

 記者:「大統領は、ウクライナへの軍事介入を避けました。それと同じ状況になったら、米軍が台湾を守るのでしょうか?」
 バイデン大統領:「イエス」
 記者:「本当に?」
 バイデン大統領:「それが、私たちが表明した決意です。(台湾を)武力で奪えるという考えは、適切ではありません」

 「一つの中国政策」は支持しているとしながらも、軍事関与を示唆しました。この発言に専門家は、次のように話します。

 国際ジャーナリスト・春名幹男氏:「少し驚きましたね。アメリカは、これまで伝統的に台湾有事の場合、“あいまい戦略”を取る。バイデン政権の政治的な決断を示したというふうに思う」

■中国は猛反発「思い通りにならない」

 バイデン大統領の発言に、中国側は強く反発しました。

 中国外務省・汪文斌副報道局長:「米日は、冷戦的思考を固守し、軍事同盟を結成し、経済離脱する小グループを作り、挑発している。そのたくらみは、アジア太平洋地域で歓迎されない。そして、思い通りにならない」

 国際ジャーナリスト・春名幹男氏:「(中国は)相当な牽制(けんせい)はすると思うんですけど、もしアメリカが本気で介入するのであれば、中国としても軍事的な決着をつけるというものを、控えようかなという気持ちにはなると思います」

(「グッド!モーニング」2022年5月24日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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