偽造マイナンバーカードで勝手に機種変更・乗っ取り「本人確認不十分だった」ソフトバンク会見で謝罪
偽造された「マイナンバーカード」を使ってスマートフォンが勝手に機種変更され、乗っ取られる被害が起きています。通信大手のソフトバンクは9日、本人確認が不十分だったと謝罪しました。
ソフトバンクの宮川潤一社長
「（偽造）マイナンバーカードの件、最近、騒がれている。一部店舗で運用が不十分だった。 本当にこれはご迷惑おかけし、申し訳なかった」
ソフトバンクは9日行った決算会見で、機種変更などの際に行う本人確認が不十分だったと謝罪し、システムを改善すると発表しました。ことの発端となったのは…。
大阪府八尾市 松田憲幸市議
「ペイペイでで5万円のチャージがされている。 ソフトバンクカードで、8万円くらいのショッピングを行われています。これは店頭受け取りで終わっている225万円のロレックス。総額は360～370万円くらい…」
大阪府八尾市の松田憲幸市議は、偽造マイナンバーカードの被害を受けた1人です。
4月30日、スマートフォンが突如「圏外」になり、通信できなくなりました。
不審に思った松田市議は、その後、近くのソフトバンクの店舗に相談。すると、遠く離れた名古屋市内の店舗で、別のスマートフォンに機種変更されていたことが分かりました。
何者かが偽造したマイナンバーカードを使って松田市議になりすまし、勝手に手続きしていたのです。
マイナンバーカードには、本人確認ができるICチップがついていますが、店員が目視でカードを確認すれば手続きできるようになっていたということです。
松田市議
「自分のホームページに携帯番号も載せていましたし、 住所も生年月日もすべて載せていたので…」
異変に気づいてから数時間ほどで、携帯番号を使えないよう手続き。しかし、すでにキャッシュレス決済で、合わせて17万円ほどが不正に利用されていました。さらに、約225万円するロレックスの高級腕時計も勝手にローンを組んで購入されていました。
専門家は、偽造マイナンバーカードによる被害は誰にでも起こりうると話します。
日本カウンターインテリジェンス協会の稲村悠代表理事
「必ずしも有名な方で情報を出している方だけが狙われるかというと、全然そうではなくて、我々もフィッシングメールとかで情報を容易に集められている。あとはSNS。こういったものでも情報を集められているというのは意識しなきゃいけないかなと思う」
松田市議
「広く一般に自分の個人情報を出していましたけど、例えばマイナンバーカードが本物かどうかを、ICチップを読み取る機械があれば偽造はしにくいと思う。このあたりのセキュリティは通信事業者にしっかり対策を取ってもらう必要がある」
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