“ロシア化”進む街の市民生活は・・・“静かなデモ”で反発も(2022年5月21日)

“ロシア化”進む街の市民生活は・・・“静かなデモ”で反発も(2022年5月21日)

“ロシア化”進む街の市民生活は・・・“静かなデモ”で反発も(2022年5月21日)

・南東部・マリウポリの製鉄所を完全に制圧したとロシア
・ロシア化が進むヘルソンでは「ロシア系」スーパーマーケットがオープン。価格は2倍と非常に高価。

ウクライナ南東部の要衝マリウポリでは、「最後の砦」だった、アゾフスタリ製鉄所から、連日大勢のウクライナ兵が退去。ロシア国防省は、20日―
「『アゾフスタリ製鉄所』はすでに解放された。」
製鉄所を、“完全に制圧した”と発表。これまでに、2439人のウクライナ兵が投降したとしています。兵士は、ロシア側が用意したバスで親ロ派支配地域へ。これは、ロシア側が公開した、負傷したウクライナ兵とされる映像。人道的な対応をしているとしていますが、ウクライナ側が要求する、捕虜の交換は不透明です。マリウポリ市内では今も、およそ10万人の市民が生活しているといいます。避難した人は・・・
マリウポリから避難 ロマン・チェルケズさん
「マリウポリに残っている人々は、水や、食料品の人道支援を得るために並んでいます。電気やガスの無い生活も当たり前だと思っていますが、それは当たり前ではありません。」
80日以上にわたる攻防戦で、街の風景は一変し、2万人以上の死者が出たマリウポリ。今後“ロシア化”が、進むのでしょうか―?

ヘルソンでは今週、“ロシア化”とも言うべき出来事が。市内中心地に「ロシア系」のスーパーがオープンしたと報じられました。全体的に通常の2倍ほどの価格設定だといいます。
一方、“ウクライナの店”は、閉店していました。百貨店や郵便局、銀行も。2月の侵攻以降、砲撃の恐れなどから次々と閉店。現在、多くの市民は、市場や路上で売られている食料でしのいでいますが
ここでも価格変動が激しいといいます。
へルソン在住 コンスタンティンさん
「価格はとてもあがりました。特にソーセージや肉類です。タバコは200フリヴニャ(約870円)まであがりました。以前は70フリヴニャ(約300円)でした。仕入れについて行政がコントロールしていないので、商売は野放し状態です。」
今へルソンは、いわば“無政府状態”。ここは、州の行政府です。州庁舎にはロシア国旗。もちろん、元々はウクライナ国旗が掲げられていました。他にも、旧ソ連の象徴でもあるレーニン像の設置や、市長が一方的に解任されるなどしています。街中には、ロシアを支持する「Z」がついた車両が行き交っています。しかし、市民はこの状況を受け入れているわけではありません。最近は表立ったデモは見なくなったそうですが、チラシやSNSを使った「静かなデモ」に変化したといいます。こうした中、タス通信によると親ロシア派幹部は「ヘルソンのロシアへの編入をプーチン大統領に要請する」と発表。住民投票すらしない強硬策に踏み切ったのです。
へルソン在住 コンスタンティンさん
「毎晩、毎日、市内や周辺では攻撃を受けています。侵攻から3か月目で、ある意味慣れつつありますが、慣れることではありません。」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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