美咲さん母「言葉にならない」・・・“人の骨”血縁関係「矛盾なし」 山梨・道志村(2022年5月13日)
山梨県道志村で見つかった人の頭の骨について、鑑定の結果、小倉美咲さんの母親と血縁関係があることに矛盾がないことが分かりました。母親は12日夜、「言葉にならない」とコメントしました。
■“人の骨”血縁関係「矛盾なし」
3年前、山梨県道志村のキャンプ場から行方不明になった小倉美咲さん（当時7）。13日が、10歳の誕生日です。
美咲さんの母・小倉とも子さん（ホームページから）：「5月13日は、美咲の10歳の誕生日であり、母親としては、1年で一番、一緒に過ごしてあげたい日です。その前日に、今回のような鑑定の結果が出て、言葉にならない想いです」
12日もキャンプ場周辺では、50人体制で捜索が行われました。
先月23日、美咲さんが行方不明となったキャンプ場から、およそ600メートル離れた枯れた沢で、子どものものと見られる頭の骨の一部が見つかっています。
警察は、頭の骨のDNA鑑定を進めましたが、身元の特定につながる、核DNAは検出されませんでした。
この時、美咲さんの母・とも子さんは、次のように話していました。
小倉とも子さん：「正直、美咲のものじゃなかったということは、完璧な結果は出ていないですけど、率直な感想はホッとしたという思い」
■血縁関係確認も・・・個人特定できず
その後、行われたのが、血縁関係を調べるミトコンドリアDNA型鑑定です。
法科学鑑定研究所・山崎昭氏：「ミトコンドリアDNAという、核の外に約500個存在するものがある。このミトコンドリアは、母方の系統だけを確認することができる役目を持ったDNA」
母親からのみ遺伝する、ミトコンドリアDNA。鑑定の結果、頭の骨は美咲さんの母親とミトコンドリアDNA型が同じということが分かり、警察は「血縁関係があるとして矛盾はない」と発表しました。
ただ、ミトコンドリアDNA型鑑定で、母親との血縁関係は確認できても、個人を特定することはできません。
法科学鑑定研究所・山崎昭氏：「同じ母方の系列だよということしか分からない。理論上は、どこまででもさかのぼれるというものになる。ただ、たどってはいけるけど、たどれるだけという話だから、個人の特定はできない。『ひいおばあちゃん』なのか、『ひいひいおばあちゃん』なのかは分からない」
■美咲さん母「祈りながら待つ」
そのため、他の人のDNAである可能性は排除できず、頭の骨が美咲さんのものであると特定することはできないということです。この鑑定結果について、12日夜、美咲さんの母親は、次のようにつづっています。
小倉とも子さん：「今回、美咲本人と警察から断定されたわけではないので、私は美咲が無事に戻ってくると信じている気持ちに変わりはありません。連日の捜索で、新たな人骨も発見されており、そちらも鑑定が進められていると聞いています。今は、こちらの鑑定の結果を信じ、祈りながら待ちます」
警察は、「美咲さんの可能性はあり、継続して捜査している。今後、総合的に判断していく」としています。
（「グッド！モーニング」2022年5月13日放送分より）
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