東急の保管期間切れ“忘れ物”・・・ブックオフで“リユース品”として販売へ(2021年12月28日)
電車内の忘れ物をお得な価格で販売する年末恒例の「鉄道忘れ物市」。商品のラインアップにも、コロナ禍の影響が色濃く出ていました。
■セールに異変・・・“高級化粧品”激減の理由は？
ゴルフクラブが1本1100円。人気の家庭用ゲーム機が、店頭価格のおよそ4割引きとなる1万8500円。さらに、定価だと5万円以上する未使用のブランド物の名刺入れが32000円で売られています。
ズラリと並んだ、たくさんのお買い得商品。一体、何のイベントなのかというと・・・。
さいか屋・石塚稔グループ長：「電車内ですとか、駅構内で忘れられた、もったいない品物を販売させて頂いているという形になります」
都内の駅や電車内で見つかった忘れ物の中で、保存期間が過ぎ、持ち主が現れなかったものを百貨店で安く販売する「鉄道忘れ物市」です。
年末などに定期的に行われていて、今回も会場には多くの人の姿がありました。
ブランド物から日用品まで、およそ2万点ある忘れ物の中で、1番人気なのが「傘」です。
定価で1万円以上するブランドものも、2000円前後で販売。用意されたおよそ2000本が飛ぶように売れていきます。
定価のおよそ半額で売られていたワイヤレスイヤホンは、開店から3時間ほどで、50個以上が売れる人気ぶりです。
さらに、会場で行われていたのが、袋に文房具を好きなだけ詰められるチャレンジ企画。ペン20本に加え、定規やホチキスなどを限界ギリギリまで詰め込みます。
落とし物の中には、こんな変わった物も・・・。
配達用のバッグです。こんなものまで売られています。
今年は、忘れ物にも新型コロナの影響が見られるといいます。
さいか屋・石塚稔グループ長：「インバウンドなどが、なくなったということで、高級な化粧品ですとか、そういったものが減ってはいます」
外国人旅行者で大量買いする人も多い高級化粧品。今年は外国人旅行者自体が減ったため、忘れ物も少ないといいます。
一方、おうち時間が増えたことで、日曜大工をする人が増えた影響からか、工具などの忘れ物が増加しています。
27日から開催されている「鉄道忘れ物市」。初日の27日、合わせて103点を購入した女性。そのお会計は、34000円でした。
20代女性：「良い感じに、良いものがたくさん買えて良かったです」
■東急の“忘れ物”年25トン・・・ブックオフで販売
年に数回、忘れ物をお得に購入できる、忘れ物市。いつでも好きな時に、お得な忘れ物を買えるようにするための取り組みも始まっています。
東急電鉄の忘れ物保管倉庫。これまで年間およそ25トンもの忘れ物が、持ち主が現れることなく、廃棄されてきました。
その中には、傘や衣類、スーツケースなど、まだ充分に使える物がありました。そこで、考え出されたのが・・・。
東急 フューチャー・デザイン・ラボ 後藤修平主査：「社内でも忘れ物に関して、まだ使えるものを捨てているのは、非常にもったいないと。そういう声がありましたので、何とかそれを形にすることはできないかと思いまして、ブックオフ様のほうに打診をした次第です」
東急電鉄が始めるのが、保管期間の3カ月を過ぎた忘れ物をリユース品として、ブックオフを通じて販売する取り組みです。
その利益は、世田谷線などを走らせるための電力購入費に充てられます。
来月以降、保管期間が過ぎた忘れ物は、首都圏にある、雑貨などを扱うブックオフで、お得な価格で販売していくということです。
（「グッド！モーニング」2021年12月28日放送分より）
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
