「3カ月の赤ちゃんが殺された」・・・“次の激戦地”オデーサにミサイル攻撃(2022年4月26日)

「3カ月の赤ちゃんが殺された」・・・“次の激戦地”オデーサにミサイル攻撃(2022年4月26日)

「3カ月の赤ちゃんが殺された」・・・“次の激戦地”オデーサにミサイル攻撃(2022年4月26日)

 ウクライナ南部の掌握を目指すロシアの攻撃で、最大の港湾都市・オデーサでは、多数の犠牲者が出ています。

■「3カ月の赤ちゃんが殺された」

 23日、ウクライナ南部の要衝・オデーサでは、ロシア軍のミサイル攻撃が集合住宅に着弾し、8人が死亡、18人が負傷しました。

 ゼレンスキー大統領:「ウクライナ人にとって、大事な行事である復活祭の前にも、攻撃があった。生後3カ月の赤ちゃんが死んでしまいました。3カ月の赤ちゃんが殺されたのです」

 亡くなった人の中には、バレリア・グロダンさん、そして生後3カ月の娘・キラちゃんがいました。

 BBCによると、ミサイル攻撃は、夫のユーリさんが買い物に出た時にあったといいます。自宅に戻ると、妻・バレリアさんと義母が変わり果てた姿で発見され、その後、キラちゃんも遺体で見つかったそうです。

 ユーリ・グロダンさん(BBCから):「キラが生まれて、私たちは、本当に幸せでした。妻と娘がもういないと認めるのは、本当につらい。私の世界のすべてが、ロシアのミサイルに破壊されてしまったんです」

 罪のない赤ん坊の死に、オデーサ市長は、強い言葉でロシアを非難しました。

 トゥルハノフ市長:「ロシアが“軍事施設と”呼ぶ建物で、8人の死亡が確認されました。生後3カ月の赤ちゃんも含まれています。この子は、まだ人生を知らなかった。ロシア人は怪物だ。地獄の火に焼かれてしまえ」

 オデーサに住むオルガさんは、民間人が犠牲になったことに、強い怒りをあらわにしました。

 オルガさん:「民間人が亡くなった後、皆気持ちが乱れて、怒りを感じています。私たちはオデーサを渡しません」

■ミサイル2000キロ先から狙う?

 散発的に行われるオデーサへの攻撃、今回、使用されたミサイルについて、軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は、次のように話します。

 軍事ジャーナリスト・黒井文太郎氏:「特徴から、ロシア空軍が使っている『Kh-101』というミサイルだと思う。今回、ウクライナ側の発表では、カスピ海のほうから撃ったということ。大体、オデーサまで2000キロあるが、それだけ長距離を飛んだということ」

 この「Kh-101」というミサイルの有効射程は、4500キロから5500キロとされ、スピード自体は速くありませんが、命中精度は高く、投下後は低空を飛行するため、レーダーに捕捉されにくいといいます。

 今回、ロシアがKh-101による長距離からの攻撃を選んだ理由について、黒井氏はこう話します。

 黒井文太郎氏:「ロシアは、全面的な作戦ということで、ウクライナにプレッシャーを与えないといけない。本格的な攻撃となれば、空爆ということになるが。航空優勢を取れていないから、ロシア側はそれ(空爆)が不可能ということで。長距離から攻撃できる巡航ミサイル、弾道ミサイルを使うということ」

■オデーサ ロシアへ反撃の準備

 オデーサ軍政部 セルゲイ・ブラチュク報道官:「新しいミサイルが来る可能性が非常に高いです」

 次なる攻撃に警戒感を示すのは、オデーサ軍政部のセルゲイ・ブラチュク報道官です。ロシアへの反撃の準備は、着実に進んでいるといいます。

 セルゲイ・ブラチュク報道官:「敵と協力している人がいると分かっている。その人物も判明している。オデーサは少し静かになった。でも、その沈静には、反撃の準備が隠れている。」

(「グッド!モーニング」2022年4月26日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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