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モールがほぼ廃墟? “ゼロコロナ”が中国経済に打撃 GDP4.8%増 ロックダウンの上海2年ぶり 感染者死亡 |TBS NEWS DIG
ゼロコロナ政策を打ち出している中国。きょう発表された1月から3月のGDP=国内総生産の成長率からは景気減速が鮮明となりました。こうした中、ロックダウンが続く上海で2年ぶりに感染者の死亡が確認されました。
記者
「北京市内の恒大集団が手掛けたショッピングモールなんですが、テナントがあいてしまっている場所がほとんどになっています」
エレベーターは動かずほぼ廃墟のような状態に陥っているショッピングモール。
中国の不動産大手・恒大集団が建設したものです。原因は、去年から取り沙汰されている恒大集団の「経営難」によるものかと思われましたが、営業を続ける商店を訪ねてみると…
商店の店主
「コロナ以降、日に日に悪くなっています」
「このモールができたときはテナントがちゃんと入っていましたが、コロナになってからこうなりました」
中国で初めて新型コロナの感染拡大が確認された2年前からこのような状態に陥っているといいます。
中国政府は、一時は厳しいゼロコロナ政策により新型コロナの感染拡大を抑え込んだとして経済回復をアピールしていましたが、足元では個人消費が伸び悩んでいたのです。
国家統計局 報道官
「国内外の複雑性・不確実性が増していて、今後の経済発展において多くの困難と挑戦に直面している」
中国の国家統計局はきょう、1月から3月までのGDP=国内総生産の実質成長率はプラス4.8%と発表。今年の政府のGDP成長率目標プラス5.5%前後を下回り、前の期の去年10月から12月に続いて中国経済の減速が鮮明となりました。背景には、成長を支えてきた不動産投資の低迷が続いていることに加え、先月から始まったオミクロン株の感染拡大があります。
事実上のロックダウンが続く上海。新型コロナの市中感染者は11日連続で2万人を超えるなど、高止まりの状態です。
先週末、住宅地の近くには深夜に10台以上のバスが停められていました。地元メディアによると集落を丸ごと消毒するため住民1000人以上がバスでホテルに向かい隔離されたということです。日本では考えられないような大胆な消毒方法ですが、住民らは2週間ホテルで隔離されることとなります。
一方、医療現場の混乱はまた悲劇をもたらしました。
香港メディアによると14日、上海のヴァイオリン奏者・陳順平さんが自宅から飛び降りて死亡しました。膵炎の痛みがひどく、前日に病院に行ったところ…
看護師
「院内には大勢陽性者がいるので診察できません」
陳さんは翌日、激痛に耐えられず自ら命を絶ったということです。
上海の3月以降の感染者は30万人を超えていて、きのうは3人の死亡が確認されたということです。上海で新型コロナの感染者が死亡したのはおととし4月以来で、市の発表では累計で10人となります。
人々の不満の高まりだけでなく、経済にも影響を及ぼしつつある中国のゼロコロナ政策。
上海でのロックダウンによりGDPの数%が失われるとの指摘もあり、習近平指導部は今後、新型コロナ対策と経済発展の両立という、難しいかじ取りを迫られることになります。
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