【独自】東部の州知事が語る ロシア軍の“残虐行為” ※動画視聴の際はご注意下さい【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年4月8日)
ロシア軍がウクライナ東部に攻撃を集中させるなか、東部・ルハンシク州の州知事が、残っている住民に対し、すぐに避難するように呼び掛けています。東部が今、どんな状況なのか。呼び掛けを行ったルハンシク州知事に、話を聞くことができました。
また、これから流れるVTRには、遺体の映像が含まれています。「つらい」と感じる方は無理なさらないで下さい。
■東部知事が語る・・・略奪横行 無差別殺害
ルハンシク州・ガイダイ知事:「これから激しい戦いになります。きっと破壊も犠牲者も、もっと増えるでしょう」
ロシア軍に領土の7割を制圧された東部ルハンシク州の知事が、ロシア軍の“残虐行為”を語ります。
制圧地域で横行する略奪。女性や子ども、老人を無差別に殺害しているといいます。
ガイダイ知事:「ルハンシク州のすべての地域が攻撃されています。地球上から消えてしまったような街もあります」
■ミサイル攻撃・・・燃料貯蔵施設を破壊
激しい砲撃音と共に、次々と打ち上げられるミサイル。ロシア国防省が7日に公開した巡航ミサイルの映像です。
ロシア国防省・コナシェンコフ報道官:「ロシア軍がウクライナの軍事施設のインフラに攻撃をした。燃料貯蔵施設を破壊した」
ミコライウやザポリージャなど、4カ所の燃料貯蔵施設を破壊しました。
■マリウポリ 中国国営メディアが取材
ウクライナ東部・マリウポリでは、戦闘が激化しています。
中国国営メディア:「あそこに、たくさんの人がいます。彼らは配給を待っているようです」
取材しているのは、親ロシア派に従軍している中国の国営メディア(CGTN)です。
中国国営メディア:「マリウポリには、このような場所が何カ所もあります。どうやら完全に破壊されたようです」
ドネツクでは、親ロシア派による砲撃の様子も取材しています。
中国国営メディア:「今まさに、攻撃が始まりました」
中国国営メディアによると、こうした砲撃は昼夜を問わず行われていて、一日400発近くに及ぶこともあるといいます。
■ブチャで民間人虐殺「ロシアは怪物」
首都キーウ近郊では、民間人の虐殺が次々と明らかになっています。
男性:「ほら見て、ロシアが何をしたか。畜生、最低だ。僕の兄弟だ」
300人以上が犠牲になったブチャ。ロシア兵に至近距離から撃たれた男性。30歳の誕生日の数日前に、遺体で見つかりました。
男性:「彼は母親の所に、食べ物を届けに行っただけです。なぜ殺されたのですか?ロシアは怪物です」
■ボロディアンカ 死者3000人以上か
ブチャを上回る犠牲者がいるとみられているのが、キーウから60キロほどの場所にあるボロディアンカです。
住民:「このような状況は、見たことがありません。非常につらいです。大きな悲劇です」
住民が地下に避難していたという集合住宅では、がれきを手作業でかき分け、消防隊が生存者を探しています。
ウクライナ最高議会・オルガ議員:「ボロディアンカのあちこちに、無数の地雷が埋められていて、殺された人たちの遺体を確認できません。死者は3000人以上になると考えています」
■音声傍受「民間人でも皆殺しにしろ」
ロシア兵による民間人虐殺を裏付ける情報も明らかにされています。
ウクライナ保安庁が傍受したロシア軍のものとみられるやり取りです。
部下:「車が通り過ぎました。状況は分かりません。車がよく見えませんでした。2人の民間人がいます」
上官:「皆殺しにしろ」
部下:「村は皆、民間人です」
上官:「民間人でも何でも、皆殺しにしろ。分かったか?分からないのか?」
部下:「はい、分かりました」
相手は民間人だと報告する部下に対し、上官が殺害を命じています。
■ロシア軍戦力集中 ドンバス地方は今・・・
キーウ周辺から撤退し、ロシア軍は東部・ドンバス地方に戦力を集中させています。
大規模攻撃が迫るなか、ウクライナのベレシュチュク副首相は、ドンバスでの戦闘は避けられないとして、残っている住民に、一刻も早く避難するよう呼び掛けています。
ドンバス地方は今、どういう状況なのでしょうか?
■東部知事「街が消えてしまった」
番組は、日本時間の8日未明、ルハンシク州の知事に話を聞くことができました。
ルハンシク州・ガイダイ知事:「ルハンシク州のすべての地域が攻撃されています。ひどい攻撃を受けています。地球上から消えてしまったような街もあります。まだ、攻撃は続いています」
攻撃が止まらないため、正確な被害状況が把握できないというガイダイ知事。ロシア軍による砲撃で、連日のように、市民が犠牲になっているといいます。
ガイダイ知事:「ロシアは領土だけが欲しいのです。だから、女性や子ども、老人も殺します。誰でも関係ありません」
■知事「ロシアはフェイクの国」
侵攻直後、親ロシア派が支配する「ルガンスク人民共和国」の範囲は、州全体の3分の1程度でしたが、その後、拡大。ロシア国防省は先月末、ルハンシク州の93%を支配下に置いたと発表しています。
しかし、ガイダイ知事によれば、ロシアが支配下に置いたのは、ルハンシク州の70%だといいます。
ガイダイ知事:「93%は、ロシアがいう数字です。ロシアはフェイクの国です。いつもうそをついたり、自国民のために、おとぎ話を作っている国です」
■最後まで残り・・・抵抗続ける“覚悟”
ロシアに制圧された地域では、略奪が横行し、住民たちが無理やりウクライナ側と戦うように強要されているといいます。
今後、懸念されるロシア軍による大規模攻撃で、犠牲者を出さないため、残っている住民の避難を進めています。
避難が難しい高齢者は、警察官が抱きかかえて運びます。
非難する高齢者:「避難するとは思いませんでした。子どものころ、戦争を乗り越えました。3歳でした。今は、静かに人生を終えたいのに・・・」
ガイダイ知事:「今一番大事なことは、避難することです。今まで頑張って手に入れたものをすべて失うことは、つらいことだと分かっています。しかし、自分の財産にすがっても、死んでしまったら、何にもならないのです。一番大事なのは、命なのです」
ガイダイ知事は、最後までルハンシク州に残り、抵抗を続ける覚悟です。
ガイダイ知事:「これから激しい戦いになります。きっと、破壊も犠牲者ももっと増えるでしょう。でも、私たちは簡単に、この地域から撤退しません。軍人が戦い続けます。ロシア軍が一時的に、イルピンやブチャを占領しましたが、私たちが取り戻しました。ウクライナ軍がこの地域のために戦い、取り戻す努力をすることは当然のことです」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年4月8日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く