戦火逃れ日本へ 避難のウクライナ人母子の不安とは?(2022年4月2日)
・避難したウクライナ母子が直面する日本の在留資格や仕事の不安
・ウクライナ人の子供の絵を新技術でデジタル化 収益を寄付
満開の桜の下で笑顔を見せるのは、日本に暮らす姉を頼り、ウクライナから避難してきたエカテリーナさんと3歳の娘アナスタシアちゃんです。
エカテリーナさんが暮らしていたのは、首都キーウから140キロほど離れた都市、ジトーミル。軍の施設があるため連日のように爆撃を受けたといいます。
これは3月2日、エカテリーナさんの自宅から撮影された映像。ミサイル攻撃とみられる激しい音と閃光。姉のスビツラーナさんは、一刻も早い避難を呼びかけました。
姉 中島スビツラーナさん(39)
「子供の命を母親は一番大事にしないといけない。やっぱり逃げた方がいいと、安全なところに来た方がいいと思ってお願いした」
ウクライナから避難 エカテリーナ・チャプリンシカさん(30)
「娘にはこれから一緒に旅行に行くと言いました」
しかし、ウクライナには、夫と年老いた両親が残ったままです。
ウクライナから避難 エカテリーナ・チャプリンシカさん(30)
「戦争が早く終わって、私たちは家に(ウクライナ)帰れると信じてます」
娘と二人、日本に避難して2週間余り、新たな生活は始まったばかりですが、課題も見えてきました。
支援するNPOには、きのう4月1も相談に訪れた避難者の姿が・・・
NPOグローバルライフサポートセンター 山下ゆかり代表
「入国して一安心するわけですけど、短期滞在の90日間ということでそれ以上の手続きができないわけですね。今入管のほうで特定活動という在留資格に変更することができます。そこからはじめて本格的な支援がしやすくなる。」
エカテリーナさんはNPOの支援により、3か月の短期ビザから変更し、健康保険の加入や就労が可能な「特定活動」の資格を得ることができました。
しかし、まだまだ不安は尽きません・・・
ウクライナから避難 エカテリーナ・チャプリンシカさん(30)
「日本語がしゃべれないので、日本人と同じように働くことが出来ないと理解しています。何の仕事でもやるつもりです。いくらきつい仕事でも」
2月に母親と共に日本に避難してきたアイキさん(13)。手にしているのは、自らが描いたウクライナの絵です。左半分はウクライナでいつも見ていた風景。しかし右側は・・・
アイキさん
「未来と過去に再現した絵で鳥のかわりに爆弾がとびかっていて、雲の代わりにキノコ雲で、草の代わりに血のついた土・・・」
アイキさんがこの絵に込めた思いは・・・
アイキさん「もしもこれが未来だったら、これ(真ん中)を切り裂いてこの過去はもう二度と来ないというのを表現したい」
これらの絵は今週、在日ウクライナ人の子ども30人が「戦争と平和」をテーマに描きました。子どもたちの絵をデジタル化し「NFT」という技術で、原画である証明を付けてネット上で販売。その収益をウクライナへ寄付します。
Xクリエーション 河上 昌浩代表
「弊社以外でもこのシステムを利用した新しい形の寄付につながっていけば嬉しいかなと思ってます」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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