反戦の機運のカギは「ロシア国内メディアと母の会」(2022年3月26日)

反戦の機運のカギは「ロシア国内メディアと母の会」(2022年3月26日)

反戦の機運のカギは「ロシア国内メディアと母の会」(2022年3月26日)

26日、国営放送で繰り返し伝えられたのは、ボクシングの歴代世界チャンピオンが戦争を支持する声。そして、Zマークを付けたプーチン親衛隊の姿。
そんななか、ロシア国内のメディアの中には、新たな兆しも、みえ始めていると専門家は指摘します。
筑波大学 中村逸郎教授「プーチン離れというものがどんどん進んでいる状況で(大統領特別代表だった)チュバイス氏が国外に出たということは、ロシアの中でも結構大きなニュースとして伝えられています」
大統領特別代表だったチュバイス氏は、およそ30年間にわたってロシア経済を支えてきたロシア政財界の重鎮です。
筑波大学 中村逸郎教授「その人が今回のプーチン大統領によるウクライナ侵攻に、もうついていけないということでチュバイスさん自身が国外退避した。
このままウクライナ侵攻が続けばロシア経済は破綻してしまうと述べたということも、ロシアのメディアも伝えているのです」
ロシア国内では経済制裁の影響が出始めています。経済誌のフォーブス・ロシアは、国内のインフレ率が14.5%に達し、さらに加速していると報じています。
ロシア国民の間で、反戦ムードは広がっていくのでしょうか?カギを握るとみられているのが、ロシア兵の母親たちです。
国際女性デーの今月8日。
プーチン大統領「軍事作戦には、徴兵中の兵士たちは参加していませんし、これからも参加しない」。
プーチン大統領は『戦地に派兵されるのは、契約軍人だけで徴兵された若者は戦地に送らない』と訴えました。この発言は、通称「ロシア兵士の母の会」を意識したものだと言われています。
筑波大学 中村逸郎教授「兵士の母の会っていうのは非常に強力な、非常に強い影響力を持っている会なんですね。」
1994年に勃発した第1次チェチェン紛争。戦死者の多さに、即時撤退を求める活動をしたのが、母の会です。ロシア国内の反戦ムードを高めた要因の一つとされています。
ロシア国防省は、ウクライナ侵攻により、これまで1351人が死亡したと発表しました。一方、NATO=北大西洋条約機構は、ロシア軍の死者は7千人から1万5千人にのぼると指摘し、数は大きく食い違っています。
筑波大学 中村逸郎教授「一体兵士がどのくらい亡くなったのか、この兵士の母の会が実態を明らかにしていくという風に私は思っています。母親1人1人のやはり悲しみ、心の痛みというのも数字と一緒に発信されるわけですね。それの持つインパクトの強さというのが今後の反戦運動の気運を高める1つの大きな力になっていくと思います。」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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