ソウルに新たな名所?「閉鎖的な空間を抜け出す」韓国大統領執務室が国防省に移転へ 費用は約48億円
韓国で大統領の執務室が移転することが決まりました。これにともないソウルに新たな名所が誕生しそうなのですが、一体何が起きているのでしょうか?
ソウルにある青瓦台。青い瓦屋根からブルーハウスとも呼ばれます。中にあるのが歴代の大統領が使用した執務室。この執務室をめぐり、ある歴史的な決定が下されました。
韓国 尹錫悦次期大統領
「国家の未来のため下した決断です」
尹錫悦次期大統領が自ら発表したのが執務室の移転。その理由は?
韓国 尹錫悦次期大統領
「大統領府の閉鎖的な空間を抜け出す」
側近とさえ意思疎通がしづらく、権力の象徴とされた青瓦台。ここを抜け出し、国民とのコミュニケーションを強化するのが狙いです。
移転はこれまでにも金大中元大統領、そして今の文在寅大統領らが検討したものの、警護が難しいことなどから断念されてきました。
記者
「ソウルタワーの展望台からは今の大統領府・青瓦台を見ることができます。そして今、その機能をおよそ6キロ離れた国防省の庁舎に移そうとしているんです」
引っ越し先は、今の国防省の庁舎。セキュリティは万全、警護にも向いているといいます。
さらに、市民にうれしいこんな提案も・・・
韓国 尹錫悦次期大統領
「ここまで開放する」
庁舎の前には大きな公園を作るということで、アメリカのホワイトハウスに似た雰囲気も。公園ではなんと結婚式も行えるように。一帯を市民の憩いの場に変えることで開かれた大統領を演出します。
一方で、懸念も・・・
記者
「政府関係者によりますと、大統領の住まいは陸軍参謀総長邸にするという話も浮上していますが、もしそうなれば大統領が出勤する際、ここ梨泰院の道路も渋滞する可能性があります」
北朝鮮が挑発の度合いを強める中、玉突きで国防省の職員も引っ越しをすることになるため、韓国メディアは「有事への準備態勢に問題が生じうる」と指摘しています。
移転には日本円でおよそ48億円かかります。
市民
「費用もたくさんかかると聞いたので、今移すのは早いと思います」
「大きな問題はないです。政治さえうまくやってくれれば」
尹錫悦次期大統領は5月の就任を新しい執務室で迎える予定で、青瓦台は市民に開放することにしています。
(21日15:47)
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