侵攻20日目 民間人の犠牲、インフラ破壊止まず 避難は280万人以上に(2022年3月15日)
ウクライナから戦火を逃れた多くの人が身を寄せるポーランドは「自国だけでは対処できない」として国際社会に支援を訴えました。
杖をついて歩いている人が足を止め、上を見上げました。その直後、ミサイルが着弾しました。
場所は首都キエフの北西部。バスが破壊され、周囲の建物も大きく損傷しました。
この攻撃で少なくとも1人が死亡し、6人が負傷しました。
クリチコ市長:「これが民間人に対するロシア軍の戦争だ。建物とインフラを破壊し、バスはロケットの直撃を受けた。そして命が失われている」
この数時間前の早朝午前5時ごろ、少し北に行った地区で建物が炎に包まれました。集合住宅がロシア軍の砲撃を受けたのです。
破壊された建物の中でがれきを片付けていた男性は、バルコニーにウクライナ国旗を立てました。
ウクライナ政府によると、この攻撃で2人が死亡し、12人が負傷しました。
ロシア軍の攻撃は15日も夜が明けきらないうちから始まっています。
再び集合住宅が攻撃され、少なくとも1人の住民が死亡しました。また、中に取り残されている住民もいるとみられています。
別の集合住宅も攻撃されました。
首都への攻勢が強まるなか、国会議員も銃を手に取りました。
ゴンチャレンコ議員:「もしプーチンを止めなければ、あす狙われるのはワルシャワだ。リガだ。その次はどうなるか」
アメリカは地上部隊の進攻は進んでいないとしています。
米国防総省・カービー報道官:「ロシア軍はウクライナの激しい抵抗によって遅滞していて、ロシアが想定していた地上部隊の進攻はできていない」
ただ、南部ではロシア軍がマリウポリの包囲を続け、ウクライナ政府によると、およそ2500人の住民が死亡しました。
港湾都市のオデッサやミコライウでは住民らが協力し、ロシア軍の侵略に備えています。
ボランティア:「ロシアの占領者が私たちの家にやってきている。最後まで守り抜く」
ウクライナ第2の都市、北東部のハリコフでも集合住宅がロシア軍の攻撃を受けました。
消防隊:「この集合住宅はミサイルの直撃を受けた。これまでに2人が殺害され、1人が救出された」
日本時間14日午後5時半から行われていたロシアとウクライナのオンライン形式の協議はいったん中断しました。
ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「我々の代表団はロシア側と協議をしている。結構良い状況だと報告を受けていて、15日に再開する」
ロシアによる侵略は15日で20日目に入りました。
ウクライナ西部には家を追われ、国境を越えようとする人々がなおも多く集まっています。
国連難民高等弁務官事務所によると、13日時点でウクライナから逃れた人は282万人以上に達しています。そして、そのうちおよそ172万人はポーランドに避難しています。
ポーランドのラウ外相は、より多くの国で受け入れるよう国際的な支援を呼び掛けました。
ポーランド、ラウ外相:「このような人道的危機を自国だけで対処できる国は世界中にない」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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