【単独インタビュー】「ともぐい」河崎秋子さんは元羊飼い “熊文学”で直木賞【スーパーJチャンネル】(2024年1月18日)
熊文学と評された異色の直木賞作家に単独インタビューです。
■「ともぐい」河崎秋子さん 独占取材
作家・河崎秋子さん(44)。著書の「ともぐい」が17日、直木賞に選ばれました。
「ともぐい」が直木賞受賞 河崎秋子さん
「スマホがこんなに通知が来て、通知の開封待ちが3桁になることは初めてでした。ずっと、もやもやと結果待ちをしていたので、すっきり霞が晴れたように祝福の言葉をいただいたので、晴れやかな気持ちでいます」
受賞後の会見に選んだのは、牛のTシャツです。会見では「突っ込まれなかった」という牛には驚きの事実がありました。
「ともぐい」が直木賞受賞 河崎秋子さん
「3匹、牛が尻を向けて並んでいる。地域の尊敬する先輩作家、桜木紫乃さんが直木賞を受賞した時、ゴールデンボンバーゆかりの『タミヤのTシャツ』を着ていた。私もあやかってお気に入りのTシャツを着ようと」
■元羊飼い×作家“熊文学”が直木賞!
穏やかに話す河崎さんですが、「ともぐい」は壮絶な“熊文学”です。
「俺は食いたいもの、金になるものを殺し、生きる」、主人公・熊爪が山でクマと対峙(たいじ)しながら、己は何者かと葛藤する姿が描かれています。
「その幹に、黒い塊が張り付いていた。うねうねと動き、全身を幹にこすりつけると、それは本来の四足歩行の姿勢に戻った。間違いない、熊だった」。クマの息づかいが聞こえる作品の背景には、作家としては“異色の経歴”が…。
「ともぐい」で直木賞受賞 河崎秋子さん
「北海道の東側にある別海町という牛の数が人口の7、8倍の所で実家が酪農業をしていて、家の敷地内をクマが歩いているような所だった」
河崎さんは北海道別海町で、4年前まで羊飼いと作家を両立していました。
「ともぐい」で直木賞受賞 河崎秋子さん
「実家で酪農の従業員をやりながら羊飼いやって、作家もやっていたが、とにかく欲張りだった。仕事も、自分のやりたい興味の分野も文章を書くことも何一つ諦めたくないと思っていて、何とか頑張れた」
河崎さんの実家で酪農をする兄にも話を聞きました。
河崎さんの兄 淳さん
「名前が出た瞬間、びっくりしたのと誇らしかった。今回もずいぶん強烈なテーマで書いたなという感じ。これからも頑張ってと声を掛けようと思う」
ちなみに河崎さん、今後もクマについて書くのですか。
「ともぐい」で直木賞受賞 河崎秋子さん
「結構、全力を込めて今回の1冊を書き上げたので、少なくとも1、2年はないかなと思います」「(Q.新しいクマ文学なくはない?)担当編集者さんの情熱次第ということもあるかなと思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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