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ラブロフ外相「ロシアは攻撃していない」外相会談“物別れ” 化学兵器使用の懸念も(2022年3月10日)
ロシアがウクライナに侵攻を開始して2週間。ロシアの攻撃は激しさを増しています。
ロシア軍は、ウクライナ南東部・マリウポリにある小児科と産科の病院を標的にしました。地元当局によりますと、子ども1人を含む3人が死亡。17人がけがをしています。
病院が攻撃されたのは、民間人が避難する“人道回廊”が設けられ、一時停戦しているはずのときでした。ロシア政府に言わせると、この攻撃は“フェイクニュース”だそうです。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「小児科と産科病院はロシアにとって脅威なのか。ロシアは病院におびえる国なのか。侵略者がマリウポリでしていることは極めて残虐だ。産科病院への攻撃はジェノサイドの証拠だ」
10日も、マリウポリを含む7つの人道回廊が設置され、民間人の避難が続いています。ただ、一時停戦中でも構わず、病院を攻撃したようにロシアの言う“人道回廊”は、決して人道的と言えるものではありません。
かつて、シリアの内戦に介入したときも、アサド政権とともに主要都市を包囲したうえで人道回廊を設置。しかし、避難の最中にも攻撃を続け、留まった住民はテロリスト扱い。化学兵器まで使って、街を制圧しました。また、このやり口が繰り返されるのではないかという見方が広がっています。
こうしたなか、両国と関係の深いトルコで外相会談が開かれました。会談は1時間半にわたって続きました。
ウクライナ・クレバ外相:「24時間の停戦について進展はなかった。ロシア側で決定権を握る人は、ほかにいるようだ。印象では、ロシア側は現時点では、停戦を成立させる気がない。相手の主張をずっと聞かされるのは決して楽ではなかった。それでも私は、人道問題に直ちに対処するよう何度も訴えた。そもそも前提となる立場が違っていた。私は解決策や決断を託された。外相として交渉に臨んだが、ラブロフ外相は『意見を聞きに来ただけ』と言っていた」
ロシア・ラブロフ外相:「我々は、ウクライナを攻撃していない。ロシアの安全が脅威にさらされているのだ。ロシアは、毎日、人道回廊を開設している。最も安全で有効なルートが定められている。地政学的な地図のなかで、ロシアの生死をかけた戦いが行われている。これはウクライナにおけるアメリカ国防総省の実験だ。ロシアが戦争を望んだことは一度もない。ウクライナ市民は“人間の盾”にされている。“人間の盾”として人質になっている民間人を解放したい」
キエフ侵攻が間近との見立てもあるなか、近郊では、ウクライナ軍が首都の防衛を図っていました。
キエフ北部に住むスコロパット夫妻。いま懸念しているのは、薬がなくなることです。
スコロパット・ルドミーラさん(72):「薬局で必要な薬の在庫がないときがあり、買えても列が長い。でも軍隊の人と比べたら私たちは全然まし」
すでに子どもや孫たちは避難をしていますが、夫妻はキエフに留まる決断をしています。
スコロパット・ルドミーラさん(72):「子どもたちが優先して避難するべきだと思った。電車もほかのところも非常に混雑しているし、我々はもう72歳で、避難どころではない」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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